花躑躅(はなつつじ)

雨吸ひて色うするゝや花躑躅(はなつつじ)   佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

先週頃最近時事

儲かんねぇって、あんなの。
気の毒、祈冥福
よう逃げよるなあ

 むしろ凄いわ。しかし、最後は捕まるんだから、さっさと出てきたほうが楽だぞ。刑務所は三度三度メシも食えるしな。……収容者間のいじめなんかは辛いかも知れんが。

そりゃ、そうだろうよ

 政治家は忙しいので、論理的に辻褄の通った質問や答弁を精緻に書き上げている暇がない、だから官吏に頼むより他にない、というのはもちろんそれはそうなのだが、もう一つあって、政治家なんてものは所詮人気商売のタレント、芸能人、芸者みたいなものなので、難しい思考ができない、というのも、実は、ある。要するに馬鹿なんですな。

奇怪な事件てのはこういうのなんだろうなあ
なんでもエエけど、はよ仕事せえ(笑)
ブロックチェーンはまだまだと違うか

 ……10年ぐらい後だったらあるいは、とも思わなくもないが。

貧しいベトナム人がむしろ気の毒

時事雑感

ど、どどど、どういうこったい……?

 イイ感じにかき回してくれるぜ、まったく、ヤツぁ……(苦笑)。

 逆に、なんだか「いい奴」にすら思えてきた(マテ

ブリッジ顛末

 昨日、歯を抜いた。右上奥の、奥から3番目の歯だ。

 抜いた歯を補うには、位置的にインプラントか入れ歯にするしかなく、インプラントは高いので、ついに人生初入れ歯を入れることになりそうだ。

 私は奥歯が悪い。特に悪いのは右奥歯だ。先天的に奥歯が弱いのではないし、自堕落のためでもない。実はこれは「重労働のしすぎ」と「筋トレのしすぎ」のせいである。奥歯を噛みしばるような労働やスポーツをしてきた者は、歯がボロボロになるのだ。以前から「歯がずいぶん摩滅していますが、なにかスポーツなどをされていますか?」と歯科医によく聞かれた。特に右奥歯はボロボロだ。多分、利き手利き足が右だからだろう、歯だけでなく、患った椎間板ヘルニアも右側、坐骨神経痛も右下肢、有痛性外脛骨も右足である。

 昨日は抑々(そもそも)、外れかかってぐらつき、不快のままだった右上奥歯のブリッジの診察を受けに歯科医へ行ったのだ。

 このブリッジは奥から2番目の失われた歯を補うため、一番奥と、奥から3番目に掛け渡してあったのだが、奥から3番目の歯はあまり丈夫でないらしく、医師からは不安が残る旨、前々から言い渡されていた。

 この奥から3番目、以前にもブリッジが外れたことがある。虫歯になってはいけないと思い、つけ直してもらおうとすぐに歯科医へ行った。ところが、一番奥の外れていないほうが意外に頑丈にしっかりついている。一旦これを外さなければ接着しなおすことが難しく、歯科医は難渋の挙句、相当無理をして一番奥を外した。ショックを加えられたりしたので、私もかなり痛かった。

 外すのに苦心したので、歯科医は「こういう風に無理をする羽目になってしまいますから、今度外れた時には、奥のほうも両方外れてから来るようにして下さい」と言った。私も痛い目にあって懲りたこともあり、医師の指示は(もっと)もだと思った。

 それが4年ほど前のことだ。

 最近になって、3、4か月前からだろうか、その奥から3番目のブリッジの支えがまた外れた。直前にはそのあたりの歯茎が膿んだりして、不快であった。それに、どうも何かが口中に溶け出すのか、朝起きぬけなどいつも口の中に変な味がして、不快だった。もしかしたら口が臭っているかも、と心配でもあった。自分の口臭と言うのは、自分ではわからないものだし、特に職場などではそういうことを親しく注意してくれるような人も周囲にいない。

 しかし、ブリッジが全部外れてから来い、と言われていたこともあり、受診しかねた。

 そのうちに、奥から3番目の舌触りが変になってきて、どうも根本の土台のあたりに虫歯が生じているような気がする。ブリッジはますますぐらついている。歯髄は抜き去った後だから痛みはないが、いくらなんでもこれで一番奥が外れるのを待っていては、病気になってしまうのではなかろうか、と心配になり、昨日受診したというわけである。

 歯科医は「全部外れてから来い」と言った人とは交代しており、別の人だった。レントゲン写真を撮り直し、それを検討したあと、渋い顔をして「いけませんな佐藤さん、これは」と言った。

 「奥から3番目は、もう土台がダメですね。ブリッジを切断して一番奥を残し、とにかく奥から3番目は外しましょう。しかも、奥から3番目は歯槽膿漏もひどい。土台の骨も縮退しているようですよ。一番奥はしっかりしているように見うけられますが、3番目が弱っていることから無理がかかり、こちらも無病健全というわけではなさそうです」と医師は言う。

 なるほど、朝起きぬけのあの変な味はそのせいか、と思った。

 医師はテキパキと一番奥の直前のところでブリッジを切断し、そこを研磨して滑らかにした。ブリッジを取り外して診察し、

「ああ、佐藤さん、これはもうダメですね。歯茎の中で歯の根っこが二つに割れてしまっています。……そりゃあ、ブリッジも外れるというものですよ。これは受診されて良かったですね……。いや、その、佐藤さんがおっしゃる、『全部外れてから来い』と言われたという、前の先生の指示も、ま、わからんではないのですが、それにしても、ねえ……」

と私に同情してくれるのであった。

 歯茎の中で割れてしまっている歯の根は、抜いてしまうより他に処置はない。医師はさっさと私から手術承諾書をとり、麻酔を打って、まことに鮮やかな手さばきで腐った歯の根っこを抜去した。その痕の歯茎の内部を掻爬(そうは)でもしている気配がする。

「あー、佐藤さん、歯槽骨がもう、ブニュブニュの肉みたいになっちゃってますね。これはいかんなあ……」

 座席を起こして、抜いた歯の根っこを私に見せてくれる。まるで「枯れ木」のように汚い色になって、なるほど二つに割れている。

「先生、この汚れた色は、虫歯ですか?」

「いえ、虫歯と言えば虫歯とも言えますが、歯髄を抜いた歯は、もう栄養が行き渡らないので、文字通り「枯れ木」みたいなものになってしまい、こういう色になるんですよ」

 医師は抜いた痕の処置をし、カルテを書き入れ、こまごまと抜歯後の注意事項を私に与えた。

「この、抜いた後なんですが、そのあと、歯茎の肉が落ち着いて、だんだん縮退します。一番奥の歯はこれまで3番目の支えがきかなかったためにストレスが加わり、根が傷んでいますが、今回そのストレスから解放されたので、今後健康になってくるとも思われます。ですので、それら諸々(もろもろ)が落ち着いて、そのあとでどういうふうに無くなった歯を補うか、それは今後ゆっくり考えてもよいかと思います。今日は化膿防止のために抗生物質を3日分出しますから、全部しっかり()んで下さい。それから痛み止めも出しますからね。月曜日の朝、またお越しください。土日に出血や腫れがひどくなるようなら、ご近所の歯科医さんで診てもらってもかまいませんよ。症状が増悪するようでしたら、日曜の当番医は役所で教えてくれるはずですから」

 そう脅かされはしたものの、すぐに血も止まり、奥から3番目の抜いた痕は肉がツルリとして、なにやら清々(せいせい)する。元々腐って朽ちていたものだったせいか、歯を抜かれたと言うのにほとんど痛みもない。

 しかも一夜明けて今朝起きてみると、あの「変な味」がしない。

 こんなことならさっさと受診すればよかったなあ。一番奥が外れるまで待つなんて、まるでバカみたいだった。

風につけ雨につけ(あだ)青柳(あおやなぎ)   佐藤俊夫

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読書

 「ポーツマスの旗」を読み終わる。読書は通勤電車内の楽しみだ。

 それほどの大著でもなかったが、読み始めてみると案外に味わい深かった。10日ほどかけてじっくり読んだ。

 主題は「ポーツマス講和会議」だ。これは日露戦争の講和会議である。だが、それを主題としながら、その中に全権外務大臣・小村寿太郎の人間像が活き活きと描き出されている。

 名作だと思う。

 吉村昭の作品はこういうところがあるから、好きだ。歴史的大事件を描きながら、その中心人物に焦点をあて、苦悩や喜びを浮き彫りにしていく。

 この作品で描き出されている小村寿太郎は、一言で言えば、「相当な変人」である。だが、その短小矮躯に秘められた、叡智というのでもない、情熱と言うのでもない、単なる官僚的生真面目さと言うのでもなく、まさか侠客(きょうかく)的な短慮(たんりょ)猪突(ちょとつ)でもない、つまり冷血でもなければ熱血でもないのに読者を()き付けて()まない不思議な魂の魅力が浮彫りにされていく。苦悩の実務家なのであるが、糞真面目でもなく、むしろ享楽に身を(ひた)しがちであるにもかかわらず面倒臭い社交には打ち込めない、そうした人間の中の人間、実在の中の実在を見事に描き出すことに成功していると言えようか。

 さて、「ポーツマスの旗」を読み終わったので、その次の読み物をもとめるべく図書館に立ち寄る。

 なんとなく、また吉村昭の棚へ行き、今度は「闇を裂く道」を手に取る。丹那トンネルの建設を描いた小説だ。

 吉村昭の作品のうち、これまでに読んだ中で好きなものを挙げよと言われれば、なんと言ってもやはり「高熱隧道」がその一つに挙げられる。戦前の黒部峡谷におけるトンネル開削を描いたものだ。

 吉村昭の筆致で同じような作品を読んでみたいと思っていたが、この「闇を裂く道」を知らなかった。これは同じ「トンネル系」の話である。興味深く読み始める。

若鮎

若鮎よ(ひかり)ありけむ故郷(さと)遠し   佐藤俊夫

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