鎮魂の祈りを北辺へ

投稿日:

 終戦日にちなむ4日間の放送の3日目だ。昨日、一昨日は翌日録画で見たが、今日はほぼ放映と同時に見た。

 今日の放映はどうもいただけなかった。国家体制の愚劣、現地軍の無能が全ての元凶だとでも言いたげな番組編集には不快感を覚える。

 また、樺太が、日露戦争終結間際、明治38年(1905)7月7日から始まる樺太侵攻作戦によってロシアから奪取した領土であったということや、この昭和20年の樺太戦当時、早期停戦のために日本から差し向けた軍使がソ連側に射殺されたことなど、触れなければならない重要な事項が番組内で触れられず、抜け落ちてしまっている。

 どうも、前二日の番組と、制作骨子が異なるようだ。

 日本の指導層と軍部がどれだけ腐っていたかと言う糾弾のみに終始し、ソ連の卑劣に言及することが一切ない番組の編集方針は、残念ながら不可と言わざるを得ない。

 したがって私はここから、番組の制作陣が期待するような反戦や文学的悲嘆などは学ばない。私が改めて確信することは、

「断固としてソ連(ゆる)すべからず」

……すなわちこの一点あるのみ、である。

 ただ、それと現地住民の痛み苦しみは別である。今となっては亡くなった数多のひとびとの鎮魂を祈るよりほかはない。

投稿者: 佐藤俊夫

 50代後半の爺。技術者。元陸上自衛官。2等陸佐で定年退官。ITストラテジストテクニカルエンジニア(システム管理)基本情報技術者

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください