古川緑波

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 古川緑波(ロッパ)と言えば、戦前から戦後にかけて活躍したお笑い芸人である。

 20年ほど前のお笑い界勢力図で例えて、「今のビートたけしがエノケンこと榎本健一なら、さしずめタモリが古川ロッパと言えようか」ということを聞いたことがある。

 さてその古川緑波、もともとは映画評論などを書いていた編集者で、ために文筆をよくし、随筆などが多く残っているということをつい先週知った。日記書きであることもよく知られ、その膨大な量の日記は第一級の庶民史資料でもあるという。今でいう「ブロガー」にあたろうか。

 食いしん坊で、食べ物のことをよく書いており、雑誌の連載にそれが残る。

 昭和36年に亡くなっているので、既に死後54年ほど経ち、日本法では著作権消滅のため、青空文庫等でその文筆の多くを読むことができる。

 平易かついきいきとした文体で、読みやすい。