一杯

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 新蕎麦の季節ともなれば、どこかへ手繰りにいかなければやまないところだが、これはおいそれとはいかない。新蕎麦を出すようなところなど、そうそうはないからだ。

 最近すっかりお気に入りの新越谷駅近くの蕎麦舗「SOBA 満月」と言えども、簡単に新蕎麦は出すまい。

 そこで、せめては、ということで、蕎麦掻(そばがき)で一杯飲んで、それを動画に撮ってYoutubeに上げた。近所のスーパーの粉もの棚の蕎麦粉だから、当然新蕎麦だなんて贅沢なことではない。

 だが、まあ、そこは気分というもの。新蕎麦のような気になって飲み喰いする、というところだ。

SOBA 満月

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 月遅れ盆も旧七夕も明けた。週明けには旧盆、月明けには二百十日も来ようかという時候、突然涼しくなった昨日今日である。そろそろ新蕎麦、走り蕎麦の出るところであろうか。

 さて、私の住む越谷市の蕎麦屋というと、北越谷にある「いしいのそば」が有名である。ここはこだわりの店で、おいしい。ただし、私の家からはやや遠く、駅からも遠いので、バスに乗るか歩くかになる。そこまでするのはちと億劫だから、どうしても車で行く理屈になり、そうすると酒が飲めない嫌いがある。

 家の近所にはこの前まで地元の蕎麦屋さん「やぶそば 登戸店」があり、天婦羅でも丼物でも出前でも、何でもおいしかったが、惜しいかな、先年店じまいしてしまった。住宅街にある割には客が入っていないのを見たことがなく、よく繁盛しているように見受けられたので、店じまいは多分「引退」されたのではないかと思う。店主もおかみさんも若く見えたが、見た目より意外に高齢だったのだろうか。

 近所にはいくつか別のお店もあったのだが、そのうちのあるお店などは火事騒ぎで閉店したりもした。蕎麦屋はどんどんなくなっていく。ラーメン屋は雨後の(タケノコ)みたいにどんどんできるのに、これがまた、どれもこれもどうしようもない味で、案の定どんどん潰れていく。私のような蕎麦好きにとってはなんとも残念極まる世相である。

 そんなわけで、もはや、近所に見るべき蕎麦屋はないものとあきらめていた。あとは駅ビル「VARIE」の中にある「越後 叶家」とか、そういう会社経営の店になってしまう。

 ところが、迂闊であった。灯台(もと)暗し、である。

 新越谷駅の南側、VARIEの切れたあたり、以前よく行っていた「吉田耳鼻科」にほど近く、酒屋さんのある筋に、この蕎麦(みせ)「SOBA 満月」があった。たしかもともと古い蕎麦店だったと思うが、去年頃リニューアルオープンしたようだ。ふとしたことでそれを知ったのである。

 この店は、「生粉(きこ)打ち」、すなわち十割の蕎麦を店内製粉の手打ちで出すらしい。

 行ってみた。

 店内は明るくあっさりとしており、席も広々ととってあって、くつろげる。接客も明るい。表に面して製麺室があり、多分時分どきに行けば手打ちの様子が見られるのだろう。

 蕎麦前に、まずはいちばんお安い酒、「吉野川」を一本、肴はこれまた一番お安いシンプルなもの、「蕎麦味噌胡瓜」。

 猪口はいろいろなものから好きなのを選ばせてくれる。暑いので、涼しげな緑のガラスのものにした。

 これは旨い。

 残暑とはいえまだ暑さの盛り、そこへよく冷えた胡瓜がたっぷりというのはなによりのものだ。蕎麦味噌はよく練ってあって、香ばしい蕎麦の香りと、実の歯ごたえがうれしい。蕎麦味噌はたっぷりと胡瓜につけてもうまいし、胡瓜だけ齧って、交々(こもごも)蕎麦味噌を舐める、というのもまたよろしい。

 盃に一杯酒が残っている頃おいに、「もり」を一枚たのむ。単純にもりをたのむと、普通の二八が出るらしいのだが、200円増しにすると「生粉打ち」、すなわち十割の蕎麦を出してくれる。但し、生粉打ちは一日に10枚限定打ちであるらしい。まだあるか聞いてみるとあるということで、迷わず生粉打ちにする。

 旨い。香りと言い、口触り、味、喉ごし、十割蕎麦らしい十割蕎麦だ。

 とかく十割と言うと、豪快な手繰(たぐ)り心地ばかりを追及してか、太かったり切れたり、あるいはザラついたりするものだが、ここ満月の蕎麦は繊細を忘れず、精妙に切られていて、香り高い。店主の腕前、修行のほどがしのばれる。

 蕎麦(つゆ)は甘すぎず辛すぎず、よく出汁の味がする。蕎麦によく馴染(なじ)む。

 蕎麦湯は濃厚で、蕎麦汁とこれまたよく合って、おいしい。

値段
酒「吉野川」 300円
蕎麦味噌胡瓜 400円
もりそば(生粉打ち) 850円
124円
合計 1674円

 それでお値段はそんなに高くない。

 これはいい店に出会えたなあ、と思う。これから折々、覗いてみよう。

七夕(たなばた)の昼飲み

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 月遅れ盆も昨日で終わりである。今日は旧暦七月七日で、つまり旧七夕(たなばた)だ。既に立秋も過ぎ、三夏九十日が終わったとはいうものの、ご近所の庭の百日紅はまだまだ赤い。

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 どういう気象のからくりか、今日はこのところの炎暑とは打って変わって雲が高く、風が涼しい。

 一日(いちじつ)、友人たちと飲みかつ語った。

 横浜での約束だったので、暇でもあり、早く出かけた。

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 約束までの時間、ブラブラしていたのだが、駅周辺にある日産自動車の大きなショウ・スペースが気になり、ふと入ってみた。これが思わぬ見応えで、面白かった。昔のダットサントラックやフェアレディZの完全復刻が展示されており、目を引いた。

 横浜駅相鉄線口、駅南西口近くの飲み屋さんで痛飲した。

 友人の一人F君と連れ立ち帰りかけたが、どうにせよF君の路線が渋谷乗り換えで半蔵門線なのと、二人とも蕎麦が大好きということで、赤坂見附で降りて、室町砂場の赤坂店へ行くことにした。

 途中、山王日枝神社の裏のお稲荷さんの鬱蒼としたところから入って、ちょっと参拝した。

 室町砂場へ入り、一本飲んで、天盛りを大盛りで1枚手繰った。熱い天抜きに更科の盛りの取り合わせだ。旨かった。

 帰り、涼しく、いい夜でもあるので、国会議事堂付近を散歩していくことにした。

 首相官邸付近を通りかかったら、盆踊りのような何かのフェスティバルのような、新しげに見えなくもないケッタイな楽しみに打ち興じている人たちがいて、それはそれで結構なことであったが、大音量で迷惑だった。

 自分たちはあれで楽しいのだろうと思うが、変な興奮は周辺環境にも迷惑だと思うので、静かにしてもらいたい。

 F君の案内で、弁慶堀を渡り、大久保利通受難の地、紀尾井坂の清水谷公園へ受難碑を見に行った。

 夜のライトアップされた碑は黒々と屹立し、なにやらうっそりとのしかかってくるようで、恐ろしげでもあった。

 晴れているので星空がよく、月が勿論七夜月、火星と木星と土星がそれぞれギラギラと明るく見える中、歩いて麹町まで出、エクセルシオール・カフェでコーヒー飲んで、市ヶ谷見附まで歩き、そこでF君と別れ、JRで帰った。

靖国神社参拝

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 表に出るとサウナにでも入っているのかと間違うくらいの暑さである。気象庁発表の36度、37度ではもう驚かない。しかし、それにもかかわらず、雲は(いわし)の群れ、あるいは羊の群れのように模様をなし、なにやら風の匂いもうっすらと異味を帯び、蝉の声も戸惑うように違う音色となっている。

 つまりは初秋であり、月遅れの盆である。そして、今日は終戦記念日である。

 終戦記念日は靖国神社へ行くことにしている。

 拝むまで1時間ほどは並んだと思う。

 どうして靖国神社なのか、どうして日本人は戦争の世紀を経なければならなかったのか、アメリカ人は有罪で間違いないか、……そんな問いは、私にとっては既にどうでもいい。

 鎮魂これあるのみ。

 誰かに何かを訴えかける気持ちも、もはや、ない。

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 それから歩いて神田へ行き、蕎麦屋で一杯やる。

 帰宅して、到来の塩昆布で一杯。大阪・小倉屋山本の箱入り。

ほっつき歩き

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縄文―1万年の美の鼓動

 上野の国立博物館で特別展「縄文―1万年の美の鼓動」というのをやっていることを知った。電車の車内広告のポスターで知ったのだ。ポスターでは学校の教科書で何度も見たことのある火焔型縄文式土器がフィーチャーされている。

 面白そうなので行ってみた。多くの縄文式土器や土偶が集められ、何と言っても国宝の土偶・土器が6点集結していたが、これは初めての試みだそうだ。

 ポスターに載っていたあの有名な国宝「火焔型縄文式土器」や、これもまた有名な重要文化財「遮光器土偶」の実物もあった。

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 かつて火焔型土器は考古学上の資料にすぎなかった。が、かの前衛芸術家・岡本太郎は、この火焔型土器の内包する芸術に感応した。岡本太郎が縄文式土器の芸術性を激賞したことから、以後縄文式土器の芸術性を鑑賞することが普及したのだそうである。

 なるほど、実際、間近にこれを見てみると、燃え盛るような躍動感が伝わってくる。教科書で見る限りは植木鉢程度の大きさなのかな、と思っていたが、実物はかなり大きいことも分かった。

 常設展も少し見て回った。

銀座「そば所 よし田」

 午後を過ぎても博物館でうろうろしていて、朝から何も食べていなかったので腹が減った。折から猛暑である。上野公園ではパキスタンの親善イベントが開かれていて、パキスタンの音楽やカレー料理などの出店があったが、この暑さではちょっと敬遠せざるを得なかった。

 思いついて銀座まで行き、有名な蕎麦舗「よし田」へ行ってみることにした。

 「木鉢會」のホームページでは、銀座すずらん通りにあると書かれているが、移転したらしく、この場所に行っても、ない。

 今の店舗は左の地図の場所にある。「銀座6-4-12 KNビル2階」だ。それと、実はもう1か所、このすぐ近所の「銀座7丁目5 銀座7丁目5−10 第2一越ビル 3F」にも分店があるから気を付けないといけない。

 ここの名物は「コロッケ蕎麦」だ。こう書くと、立ち食い蕎麦屋の安物を思い浮かべるかもしれないが、そうではない。「よし田」のコロッケは、この店独自のアレンジを施した独特の和食揚げ物なのだ。これは鶏肉を細かくたたき、鶏卵・山芋などと練り合わせて粉を付けて揚げたもので、パン粉は使われていない。食感は鳥のつみれ団子のようなもので、天つゆと山葵で食す。歯ごたえよく、噛むと油と鶏肉のうまみがゆっくりと味わえる。

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 盛夏で、熱いコロッケ蕎麦はさすがに食べる気はしないが、もちろんこれはコロッケだけの「皿盛り」でも出してくれる。これをつつきながらの蕎麦前の一杯はこたえられない。

 盃一杯ほど酒の残っている頃合いに「もり」を一枚たのむ。旨い。

値段
コロッケ天皿 500円
日本酒 630円
もり 600円
合計 1730円

 満足して店を出る。値段はそんなに高くない。

KITTE

 帰り、東京駅で途中下車して、丸の内南口駅前の「KITTE」に寄る。

 4階の書店で立ち読みして、何も買わずに帰る。

ドラマ×マンガ 「戦争めし」

 これもまた電車の車内広告で知ったテレビ番組。

 録画して見ることにした。最近テレビよく見るなあ。

猛暑を漫歩

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 近所の家々の庭の百日紅(さるすべり)が文字通り(あか)い。桃色のもの、真っ赤なもの、珍しいのには青いのもある。

 このところ、気象庁によれば災害と言ってよい暑さだという。各地で気温が40℃を超すのは確かに尋常ではない。しかし百日紅にとっては生を謳歌すべき暑さのようで、どのお宅の百日紅も、内側からもりもりと膨れ上がるように咲いている。

 神田へ行き、気になっていた「オリーブ天ぷら 玉衣」という天婦羅屋に入ってみた。よく行く蕎麦の名店「室町砂場」の向かいに、穴子めしの専門店「玉ゐ」がある。先日そこへ入って舌鼓を打ったのだが、その時店頭に置かれていたショップカードでこの天婦羅屋を知ったのだ。系列店であるらしく、同じ「たまい」の店名である。

 定食と酒を一杯。まことに旨い。

 それから、銀座へでも行ってみるかと歩を進め、思いついて途中で有名な蕎麦屋「日本ばし 吉田」へ入ってみた。

 酒と焼海苔を頼んだのだが、海苔がグニャグニャに湿って反っており、残念だった。焙った跡はあったので、たかが焼海苔にずいぶん時間がかかるな、というほど待たされたところからして、さしずめ出すのに手間取り、厨房の湯気のあたるようなところに放っておかれていたのだろう。ま、有名店だから忙しいのだろうとは思う。文句を言っても仕方がない。「もり」を一枚。蕎麦については可も不可も特になし。

 諦念めいて飲み食いしていたら、隣に下駄履きの横柄な和服老人が座った。私の隣の奥の席にドカと座り、ふんぞり返って店員さんを試しでもするかのような嫌な声色で「大もり」とだけ一言。見ていて不愉快だった。ツイと立つと「手洗い」と吐き捨てるように言い、「階段を上がったところです」と丁寧に答える店員さんが気の毒になった。これだから老人は嫌いだ。口に出す言葉は名詞だけ。「大もり」「手洗い」て、お前は名詞しか言えんのかい。自分ちで女房に「フロ」「メシ」しか言ってねえんじゃねえか。自宅じゃねェんだよ馬鹿野郎。

 別に腹も立たない。そういう体力がもはや、ない。悄然、面白くもなく店を出る。

 ふと見上げると、「貨幣博物館は↑」と案内の矢印看板が出ている。日銀の博物館だ。前から見てみたかったところだ。

 前にこの近くに来たことがあって、入ろうとしたのだが、閉館時間がわりと早く、あと30分ほどしかないということで、その時はあきらめて帰ったのだ。

 今日はまだ3時になっていず、閉館は17時30分だという。まだ時間がある。フラリと入ってみた。

 小さな資料館なのだが、相当に見応えがあった。律令以前の「富本(ふほん)銭」から現代の1万円札まで、時代を追って日本の貨幣の歴史を見ることができる。元は田中啓文(けいぶん)と言う人が明治時代から収集を始めた私的コレクションの収蔵庫だったが、終戦直前、戦禍に遭うのを避けるためこれら膨大なコレクションを日銀に寄贈したのだという。

 閉館時間が迫ってきてもまだ見足りなかった。図録を買って帰る。

 帰りの電車で、妙に和装の若者が目立つな、と思った。帰宅して聞くと、今日は草加、足立、板橋、朝霞など、周辺のたくさんの自治体で花火大会があるという。次女も高校の友達と草加の花火を見に行ったらしい。

 夕暮れ、どれ、私も花火でも見てみるかな、と近所の陸橋まで散歩する。暑いが風が出ていて、幾分しのぎやすい。

 なるほど、4か所ほどから花火が揚がるのが見える。南部埼玉は高いところに登れば遮るもののない平地で、私の家の近所からでも富士山が望めるほどだ。関東平野の多くの花火大会が指呼の間に見える。

 昔はこんな風に半ズボンを履いて宵に出歩くと決まってひどく蚊に刺されたものだが、この歳になると血も蚊にとって不味(マズ)いらしく、ただのひとつも刺されない。痒みのない快適を楽しめばいいほどだが、逆になにやら悲哀めいてくるのはどうしたわけか。

飲み喰い

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 用もないのになんとなく秋葉原へ行き、磯丸水産へ入って刺身で一杯飲んだ。

 出てきてガード下を通ったらすし屋銀蔵が開いていたので、これも何となく入って寿司を食った。浅利汁に茶わん蒸しがついて980円は安い。ここでも菊正宗を1合飲んだ。

 秋葉原からは神田駅が見えるが、なんとなくそこまで行き、せっかく来たのだからと室町砂場へ入った。

 突き出しの蒟蒻(こんにゃく)酢味噌と、冷やし冬瓜でまた1合。

 それから、「もり」を1枚手繰(たぐ)った。

 疲れていたのか、3合程飲んだだけなのに酔っぱらってフラフラになった。

 帰ろうと思って山手線へ乗ったら寝込んでしまった。そのまま2周か3周、ぐるぐる回ってしまったのだったか。

 目を覚まし、秋葉原で日比谷線に乗り換え、そのまま何もせず帰宅。

 最近はあまり飲み喰いをしない私としては、大食してしまったな、と思う。

夏めく

投稿日:
夏めくや品書(しながき)()へて蕎麦の(みせ)   佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

DVD・徘徊

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 十数年以上前に流行(はや)った漫画「のだめカンタービレ」を、ゴールデンウィークに全部一気に読んだ。面白かった。

 妻もゆっくりと読んでいる。妻はメディアミックスでないと面白くないらしく、ドラマのDVDをツタヤで借りてくるので、それも一緒に見ている。

 昨夜DVDの3巻・4巻を一緒に借りに行った。その時、この前Amazon Prime Videoで見ようと思ったのに見ることができなくなっていた杉浦日向子原作のアニメ「百日紅」を見てみようと思い、それも借りた。

 今日は日本ITストラテジスト協会関東支部の月例会があるのだが、今日のイベントは「商談会」である。立場上私は商談には参加できないので、参加してもどうにもならぬ。傍観していたところで人の役にも立たず、面白くもないから、欠席した。


 今日の昼めしは虎ノ門の大坂屋砂場でとった。通しもの三点盛で蕎麦前をゆっくりと飲み、牛蒡(ごぼう)のかき揚げの天せいろを手繰った。

 西新橋から環2通りへ出て、汐留へ行き、シオサイトの空中回廊を(そぞ)ろ歩く。ローマ風大理石彫刻のレプリカが飾られた「イタリア公園」などというのがあった。

 海が近い。薫風が袖口から入る。もう今週を最後に散るかな、という頃合いの花皐月があちこちの植栽で鮮やかに紅い。

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 シオサイトの回廊を歩き終わると、突き当りに芝離宮がある。150円払って入ってみた。大きな池に微風がわたっている。広々と気持ちがよく、庭園の造形が渋い。ちょうど額紫陽花(がくあじさい)が青く咲いている。

 庭園を出て海に向かう通りを東へ歩いていくと、なんだかよくわからないが人だかりがしている。近づいて行ってみると、伊豆諸島の観光イベントをやっているようだった。

 くさやの干物などもあるようで、お土産に買いたかったが、妻と子供は嫌がるだろうなあ、とも思い、買わなかった。

 日の出埠頭までのろのろと歩き、水上バスで帰ることにしたが、気が向いたので反対向きのお台場向きへ乗った。

 今日は何か花火が上がるらしく、お台場の船着き場はあちこちに立ち入り制限がしてあって面白くなかった。すぐに浅草行きへ乗って引き返した。

 船の屋上で風にあたりながらヘッドフォンで音楽を聴いていると、吾妻橋のあたりだったか、船員が駆け上がってきて、大きな声で乗客に何かを指示した。私はヘッドフォンをかけていたので、何を言っているのかわからなかったのだが、立っていた乗客たちが皆てんでにしゃがみこんだ。私も驚いてしゃがんだ。今日は満潮が近くて川の水位が上がり、船の屋上がぎりぎり橋の下を通れるくらいだかららしい。実際、橋の底がしゃがんだ乗客たちの頭上をきわどくかすめ過ぎていき、「ゲゲッ、危ないじゃねえか!」と思うくらいであった。

 それが2回くらいあった。動画は多分、永代橋の下を通るところじゃないかと思う。

 だが、面白かった。

 浅草で降りて、浅草寺の二天門から仲見世通りへ入り、新仲見世をちょっと見た。神谷バーで電気ブランでも、と思って覗いてみたが、ものすごい混みっぷりで、いつも陣取る壁際のスタンドカウンターまでいっぱいだったので、やめてしまった。


 東武線で家に帰る。帰りに市立図書館の南部分室へ立ち寄り、本を2冊借りる。なんとなく手に取った文庫の古本、林望の「イギリスはおいしい」と辰巳芳子の「味覚日乗」。

 家でもう少し飲んでから晩御飯を食べた。それから、妻と一緒に昨日借りた「のだめカンタービレ」を見た。続けて「百日紅」を見たが、10分くらい見たところで眠くなり、そのまま朝まで眠ってしまった。

(そぞ)ろ歩きと飲み食い

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 今日は旧暦二月(ついたち)、散りかける梅も多く、東京では桜が開いたという。

 日本橋の室町砂場へ行こうとして、神田の駅のほうがよっぽど近いことに気づく。神田駅南口からなら徒歩たったの3分。

 スマホのコンパスの調子が悪く、しばらく方向を失い、新常盤橋のあたりまで(そぞ)ろ歩いていて、ほぼ散った桃も見た。

 春である。

 明日は彼岸の入り。

今日食べたもの

 室町砂場で菊正宗1合、湯葉、筍の土佐煮、盛蕎麦。

 駿河屋嘉兵衛で純米大吟醸三千盛(みちさかり)5勺、蛸と梅肉の塩辛。

 北千住駅ナカの「てんや」で月桂冠1合、天婦羅(たらの芽、穴子、海老、烏賊(いか)、蓮根、いんげん)

食べられなかったもの

 新越谷駅近く、サンシティ屋上の牡蠣小屋の牡蠣。東北復興支援だそうな。