Black Mask

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 昔耽読していたハメットとかチャンドラーなどのことを思い出していると、そういえば、当時のハヤカワ・ミステリの表紙は、昔のアメリカの探偵雑誌の安い表紙の絵柄を再現していて、ギトギトと大味な人物が描かれており、面白かったことも一緒に思い出した。

 今はハメットのもチャンドラーのも、こういうアッサリしたシャレたような装丁になってて、これはこれでカッコイイが、昔のギトギトした絵も懐かしいのである。

 で、そのハヤカワの表紙がまねていた、「パルプ小説誌」と言われるアメリカの安雑誌、代表格が 「Black Mask」なんていう雑誌だったそうだが、それがコッチだ。

 色彩とか表情とかが、もう御馳走さん、って感じで、これが良かったんだよなあ。

 ほんと、ギトギトのコテコテですよね、この絵柄。

友よ、静かに(ねむ)

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 表題作のテーマ曲が聴きたくなり、DVDも持っているのだが、なんとなくYoutubeであさると出てきた。

 封切当時北方謙三作品にハマっていて、いくつも読んでいたので、この映画もシビれながら見たものだったが、当時はまだ10代だったから、このロケ地があの「辺野古」だとは知らずに見ていた。また仮に辺野古だと知ったとしても、当時は何も思うことができなかったろう。


 原作は沖縄ではなく、北陸かどこかの寂れた温泉地が舞台なのだが、監督の崔洋一が強い思い入れで辺野古にしたのだと言う。

 さておき、この原作を読んだのが確か19歳ぐらいの頃で、その頃大藪晴彦の作品などもいくつかは読んでいたが、ハヤカワ・ミステリのハメットとかチャンドラーにどわ~っと耽溺するようになったんだった。

長女が生まれた頃に廃棄したブツの中に

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 長女が生まれた頃、大人と言うものは子供の教育に邁進するべきであると考えたので、妻の勧めもこれあり、ずいぶんと多くの書籍を捨ててしまった。どこかに書き散らしてあるが、人生がカスまっている私のことであるから、まったく、到底シャレにならないほどの分量の書籍を焚捨ふんしゃしてしまった。

 そうやって焼き捨ててしまった書籍の中に、「いしかわじゅんの『南畑剛三シリーズ』」がある。あれは、面白かった。今調べたら、もう25年近くも前の作品らしい。

 ああいうハードボイルド糞味噌わらいまくりのパロディ小説の中に、火浦功という小説家のものがいくつかあった。

 火浦功という小説家が今どうなってしまったのか知る由もないが、生きているといいなあ、と願うのみである。

 などと思ってAmazonで検索すると、「マルタの鷹」ならぬ「丸太の鷹」が、Kindle版でまだあるではないの。……600いくらって、けっこう高いけどw。