人が死んでるのに「宝庫」はなかろうよ。

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 ある著名な方の文章に曰く、

画像は小林よしのり氏サイト『BLOG あのな、教えたろか』より引用
災害救助は自衛隊にしかできない
(小林よしのり氏サイト『BLOG あのな、教えたろか』、
平成30年(2018)07月16日(月)00時00分)より引用

日本列島は地震や津波や台風や豪雨や土砂崩れや豪雪や火山噴火や酷暑や、ありとあらゆる自然災害の宝庫だ。

太字強調は佐藤俊夫による。


 ……。なんというか、「地震や津波や台風や豪雨や土砂崩れや豪雪や火山噴火や酷暑」は、「宝」なんですかねえ。なんだよ「宝庫」って。

 ここは、

 日本列島は地震や津波や台風や豪雨や土砂崩れや豪雪や火山噴火や酷暑や、ありとあらゆる自然災害の巣窟だ。

……というふうに書いてほしかった。

 いや、この方特有の皮肉を込めて、「民族を磨く試練にこれほど恵まれているにもかかわらず、なにをボンヤリしておるのだ、災害は日本民族を磨き照らす宝だ、覚醒せよ、日本民族、喝~ッ!!」とでも言うのなら、「宝庫」でもいいとは思う。

 だが、多分うっかり「宝庫」と書いただけで、深い意味はないだろう。

 人が死んでいるのに「宝庫」は、ない。

 このこと、主義主張にはまったく関係ない。単に日本語の話である。