か、歌舞伎町じゃなくて

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 携帯電話のパネルの、一番下の行、Androidのいわゆる「バック・ホーム・アプリ切替」の三つのボタンがまったく反応しなくなってしまった。

 時節柄、職場関係の連絡がつかないと困るので、昼間に時間を貰って、職場の近くのドコモショップへ持って行った。そうすると、担当のお姉さん、にこやかに、

「修理すると悪くすれば4万円、待ち時間は40日。機種変更は今すぐ可能だが、今のと同じクラスの機種なら9万。」

……と、端的に言えばそういうことをまことに親切かつやさしく言ってくれちゃうのであった。

 ぬぅ、デフレ脱却への寄与とはいえ、こ、ここは一体、どこのぼったくりバーですかのう、あうあうあう……。確かに新宿区ではあるが、歌舞伎町ではないぞ。

 まあ、以前、「月々通話料に2年間上乗せしますと実質負担はxxxx円です」なんていうややこしい説明が槍玉に挙がったものだから、最近は正直な値段を端的に言うようになってしまい、結果として「9万円でござい」なんつー説明をせざるを得ない店頭のお姉さんも、会社の方針に振り回されているだけであって、別に営業が下手なわけでもあるまいけれども……。

 それにしても数字が心臓に悪い。高齢化社会への対策のためワシの生命を縮めて平均寿命などの数値を低下させようとでもいうのか。

 お姉さんが悪いわけでもないのだが、「いやあ、お姉さん、9万って数字は、心臓に悪いよ~……」と、一応言ってみたら、お姉さんもそんなこたぁ分かりきってることですわよ、おじさんだってわかってるでしょ、と、テレパシーで伝わってくるほどの複雑な無言の笑みで答えてくれるのであった。ぬぅ、勤労者ってものはツラいねえ、お互い。

 とりあえず、モバイルSuicaがないと定期が使えず、帰宅できなくなってしまうから、代機はおサイフケータイ付きのを出してもらい、修理金額の見積もりだけたのむ。

 さて、爾後(しかるのち)の行動方針じゃのう。……3万以下なら修理、3万以上なら、ドコモ即解約、Nexus5にOCNのMVNO挿したやつに乗り換えだ。キャリア回線は海外出張でローミング使った時には、さすがは日の丸キャリア、文字通りどこでも通じるわい、と思ったが、そんなこと10年に1度もあるでなし。やめたやめた。もうMVNOにいっちゃえいっちゃえ。

帰ってきたヒトラー

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 このところ話題になっている映画、「帰ってきたヒトラー」を見に行った。

 どこの映画館でもかかっている、というわけではないようだが、「TOHOシネマズ」の系列ではかかっているようだ。私が行きやすいのは定期券の関係で歌舞伎町の「TOHOシネマズ新宿」である。昨日予約しておいて昼の上映を見に行ったのだが、昼以降の上映はもうほとんど満席だった。なかなかの人気だ。

 面白かった。

 この映画を楽しむのには少し予習がいる。移民やテロをめぐる現在の欧州のリアルな政治思潮の状況、ドイツの政党、それから映画「ヒトラー最後の12日間」は絶対に見ておかないといけない。あと、ナチス政権奪取当時の有名な施政方針演説のフルサイズ 、あれも見ておくといいと思う。それからチャプリンの独裁者なんかも。そうすると楽しみが増す。

 とても面白い映画なのだが、抱腹絶倒ギャグで大笑い、というのとはちょっと違う。ヒトラーの人間的魅力を描き出すことにすら成功している映画なので、注意深く鑑賞すべきところがある。

 欧州の政治状況は私には他人事なので、それについて詳しい人に比べると、私の楽しみは多少減っているかも知れないが、その点を割り引いても面白いと思う。

 パンフレット買って、帰りに秋葉原の有隣堂で原作上下2巻買った。

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 原題は「ER IST WIEDER DA」となっていて、辞書を引くと英語では「He is back there」、「彼、(ここ)に帰す」というほどの題であるようだ。