毎日の通勤電車の友、「千一夜物語」をちょっと置いといて、最近話題の2冊、楽しく読了。
映画を見てからの読書だったが、映画では意味がよくわからなかったところなどもはっきりとわかり、面白かった。特に、テレビ関係者の二人とヒトラーが出会うシーンは、映画よりも際立って面白かったぐらいだ。
この上巻は、
下巻は映画とは大きく異なり、映画の後半は原作に忠実ではない。視聴者・読者の狂気の描き方が違っていて、映画では登場人物に狂気を演じさせるが、原作では読者一人ひとりが持っている狂気の萌芽に気づかせようしているという受け取り方もできる、という違いがある。
いずれにしても、仮に小難しいことを抜きにしても面白い小説だと思う。お勧めできる。翻訳も古めかしいヒトラーの爺さん言葉と現代人の若者言葉の書き分けなどに気が使ってあるらしく、読みやすい。
さて、「千一夜物語」に戻ろう。