帰ってきたヒトラー(上)・(下)

投稿日:

 毎日の通勤電車の友、「千一夜物語」をちょっと置いといて、最近話題の2冊、楽しく読了。

 映画を見てからの読書だったが、映画では意味がよくわからなかったところなどもはっきりとわかり、面白かった。特に、テレビ関係者の二人とヒトラーが出会うシーンは、映画よりも際立って面白かったぐらいだ。

 この上巻は、(ほぼ)映画の前半と同じだ。
 

 下巻は映画とは大きく異なり、映画の後半は原作に忠実ではない。視聴者・読者の狂気の描き方が違っていて、映画では登場人物に狂気を演じさせるが、原作では読者一人ひとりが持っている狂気の萌芽に気づかせようしているという受け取り方もできる、という違いがある。

 いずれにしても、仮に小難しいことを抜きにしても面白い小説だと思う。お勧めできる。翻訳も古めかしいヒトラーの爺さん言葉と現代人の若者言葉の書き分けなどに気が使ってあるらしく、読みやすい。

 さて、「千一夜物語」に戻ろう。

投稿者: 佐藤俊夫

 50代後半の爺。技術者。元陸上自衛官。2等陸佐で定年退官。ITストラテジストテクニカルエンジニア(システム管理)基本情報技術者

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください