夏になった

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 午後、修理の終わった携帯電話を受け取りに行った帰り、沢山の若者が色とりどりの浴衣を着て出かけていくのに行き合った。

 若い女の子は髪の毛をひっつめ、そこへハイビスカスなんかの造花を()し、白く化粧をして美しい。男の子はどいつもこいつも冴えないが、それでも背の高い真面目そうな色白のお兄ちゃんが、柄のくっきりとした大島なんか着ているのはちと妬ましくもある。……コッチはおっさん面下げて、逆に和装に馴染まないからねえ。

 なんでかな、今日は何があるんだっけ、と思って、訊くと、今日はあちこちで花火が揚がるからだそうな。

 帰宅してウィスキーなんか飲んでいると、次第に浮かれてくる。表へ出て放歌高吟してやろうかい、という気にもなる晩夏の宵であるが、昔じゃあるまいし、パンツ一丁でそんなことをするとパトカーとか救急車が来かねまじき時節柄であるので、ともかく思いとどまる。

 いやあ、夏って、いいですよね。

投稿者: 佐藤俊夫

 50代後半の爺。技術者。元陸上自衛官。2等陸佐で定年退官。ITストラテジストテクニカルエンジニア(システム管理)基本情報技術者

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