暑くても秋

投稿日:

 暑い。

 玄関先に半野良の老猫・ハートが寝そべっていて、出入りの邪魔だが、畜生をむげに扱うとバチがあたると思ってそのままにしている。

 長女が何か辛い料理を拵えている。夏だからという。出かけていた家内が疲れて帰ってくる。

 冷蔵庫から氷を取り出し、いつものとおりアイスピックを突き立てる。手許(てもと)が狂って、左の薬指をかすめ、少々血など出てしまう。それを舐めながらウィスキーを一杯。

 「秋隣(あきどなり)」はゆかしい季語だが、あんまりにも暑いものだから、とてものことに()めなかった。

 夏既に去る、一昨日立秋。だからこそ「残暑」とも言う。

 子供の頃は大人が交わす見舞状に「残暑御見舞」などという文字を見出しては、「夏真っ盛りなのに、なんで『残暑』??」などとも思ったものだ。

 これからどんどん暮れやすくなる。この(ゆうべ)も、窓の外にはなかなかになまめかしい色合いの空が拡がる。

 台風はゆきすぎて雨もなし。好日。

投稿者: 佐藤俊夫

 50代後半の爺。技術者。元陸上自衛官。2等陸佐で定年退官。ITストラテジストテクニカルエンジニア(システム管理)基本情報技術者

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください