【皮肉】「正しい日本語」論争に突入する際のワン・ポイント

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 あまり国語が得意でない人を相手に、文法や、漢字、故事成語などをふりかざして「これが正しい日本語だ」論争に入る時には、コツがある。

 大抵、相手は議論の途中で、

「言葉は時代と人により変化し、あらたな意味が生まれ、変化していくものなのであるから、もともとの言葉の意味にこだわりすぎるのは文化の発展を妨げ、良くない。そういうのはこの国の文化の悪い癖だ。例えば『だらしがない』という言葉ひとつとってみても、元々は……」

……と言い出す。これは、相手のとっておきの切り札である。

 この切り札の行使を避けるには、まず議論の初めのほうで、こちらからこの論を強く振りかざしておくのがよい。「最初に言っておくが、言葉と言うのは時代と人により変化するものなのだよ。文法がどうとかということは二の次だ。例えば……」と宣言してしまうのである。

 そうしておいてから、今度は息つく暇も与えず正しい言葉について文法や用例、漢字を中心に浴びせかければ、向うの方で黙ってくれるので、不毛な論争をせずに黙っていてよくなり、お互い不快な思いをそれ以上せずにすむ。

投稿者: 佐藤俊夫

 50代後半の爺。技術者。元陸上自衛官。2等陸佐で定年退官。ITストラテジストテクニカルエンジニア(システム管理)基本情報技術者

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