昨日、国会図書館で調べものをした。
昼過ぎ、突然、図書館のすぐそばで政治活動のデモが始まった。図書館の窓ガラスがビリビリ震えるような大音量だ。国会図書館は国会議事堂と道路を挟んで北隣にあるから、モロに響いて来るのだ。
迷惑である。うるさい。絶叫しているから音が割れて内容なんかわからないし、しかもそれが延々と続く。
閲覧室で静かに調べものをしている人たちの間から、嫌なため息が出はじめた。誰に文句を言う事もできない。窓のそばの人たちは耳をふさいでいる。
外に出てみたら、大きなコーン型のスピーカーを、こともあろうに図書館の窓に向けて、ガミガミと何か訴えている。
政治的なことを訴えるのに、なんで図書館にスピーカー向けるんだ。
デモの内容は何か、現政権を許さないとか「アベ死ね」とかそういうことで、私の気持ちにはなじまない。だが、それはいい。何を言おうが、主張しようが、それは自由と言うものだ。私のような右翼のオッサンと考えが違うことは、問題ではない。むしろ、どんどんいがみ合っていきましょう、とすら思う。そのほうが意見がぶつかり合って、十分議論が尽くされ、世の中が良くなるとも思うからだ。
だが、こっちは整斉粛々と投票に行って、代議士に法律を作ってもらっているわけだ。それを、力と勢力で、しかも図書館に大きなスピーカーを向けて、勉強したり、調べものをしたりしたりしている人たちに不愉快・不快な圧力をかけ、騒音で耳をそばだたせようなどと言うのは、迷惑以外の何物でもない。
うるさいので、「迷惑だ、うるさい」という気持ちの方が勝ち、腹が立つものだから、彼らが主張する内容にはまったく興味が向かない。参加団体の幟が乱立していたが、なんだか、よく知らない、いかにも暴力活動集団みたいな文字列が染め抜かれていたので、見たら因縁を付けられるのではないかと思い、見ないようにしたから、よくわからない。
デモをするなら、もっと南側の、溜池に近い方でやればいいじゃないか。両院議長公邸や、官邸、総理府だって、ソッチにあるでしょうが。そういうことは政治家に言えよ。図書館の窓にスピーカーを向けて怒鳴り立てるなんて、非常識だろ。
図書館を出て、赤坂の蕎麦屋へ行こうと思って議事堂前を通ろうとしたら、警備中の警察官に「議事堂前はデモで混雑していまして……。遠回りで申し訳ないですが、行って途中で引き返すことになるというのもお気の毒ですので、迂回していただいたほうが結果的に速いと思いますが……。」と言われた。デモに自分の普段の行動を邪魔されたわけで、それでますます腹が立った。
これでは、「考えが違っても、ひとつ、聞いてみてやろう」という気になんか、ならないではないか。この連中も、「私たちの言う事を少し聞いてみてください」と、ハナっから思ってないのと同じではないか。話を聞いてもらえるような行動と態度を全くとっていないではないか。聞いてほしければ、聞いてもらえる行動をすべきなのじゃないのか。少しも聞いてもらおうという態度をとっていない者が、あべこべに「アベ一派は人の意見に耳を傾けようとしない!」などと、一体なんの
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