ダイエットで悩む人が多い。
私のようなバカの貧乏人は、何がダイエットだ、と鼻じらむ。食うや食わずで働けば、脂身なんぞあっという間に落ちてしまう。飯なんか食わずにガレー船の漕ぎ手や奴隷のように、粉骨砕身して働けばよろしい。
そこで、ふと思いついたのである。
私たちはその昔、欽明天皇の頃に「百済仏」を輸入してこのかた、宗教的な文物の輸入には無頓着であった。
近代に至って、クリスマスはもちろん、最近はハロウィーンなどが、大手商業の商戦だけではなく、俳句の季語にまでなるほどである。日本独自の詩歌に使われるとなるとこれはただ事ではない。
で、考えた。昨今、イスラム教徒とうまく行っていない。そこで、少しでも彼らに近づき、たとえ外側だけでも相互理解を進めるため、イスラム教の断食を取り入れ、禁酒し、彼らの習慣をまねてみてはどうか。
クリスマスやハロウィーンの精神はないがしろに、その外形を取り入れることには日本人は一流だ。面白いと思えば十字を切ってプレゼントをわたし、数日を分かたずして神社に賽銭を投げ初詣をする私たちにとっては、イスラム教をまねることは大して敷居は高くない。
イスラム教徒のようにひれ伏して断食したまえ。
ただ、条件がある。クリスマスやハロウィーンは「面白そう」なのである。そこで、断食のインセンティブ、面白さを考えると、「痩せる」、これだろう。また、家庭の台所をあずかる女性男性にとっては、煮炊きをしなくてよいというネガティブな楽しみもあろう。
……回教断食をやるんだ。痩せるぞ。魅力的だろう。フォトショップの出力みたいになれるはずだ。
そして、イスラム圏の人々は、「日本人と言う連中は、ここまでして俺らを理解しようとしている」と思うかもしれない。
断食だ!嫌いなものを食べ残して、無駄なゴミを量産するような不届きなことはよして、断食だ、断食。無駄なオーダーして食べ残すくらいなら、二三日断食した方がよっぽどいいぞ!
このエントリは、Facebookのウォールに書いた文章の転載です。
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