この春頃であったか、「じたばた句会」というネットを利用した即吟句会の仲間に入れて貰った。前から相互フォローだった羽沖さんや、主宰しておられる関屋さんに誘われたからである。
毎週土曜の夜、だいたい22時丁度から15分間で5句以内を詠み、翌日に選評が披講されるというネット独特の句会だ。「青空システム」という個人の方(野良古さんという方)が開発された優れた句会システムを使って運営されている。
おっかなびっくり、初めて投句してみたところ、その週の出題者だった池之端モルトさんという方が拙吟を天選に採って下さった。この句会のルールは、出題者が作品を「天」に採ると、採られた人が次回の題を出すことになっている。それで、次の週の題を私が出すことになった。一生懸命考えて出した。
それですっかり楽しくなり、それから毎週、「じたばた句会」に投句するようになった。
さておき、子供時代から大人になるまでにかけて、発表手段など持たなかった私の俳句など、散逸してしまって残っていないのは当然である。
平成21年(2009)頃からTwitterを楽しむようになった。しばらくして、Twitterの字数制限をうまく生かし、Twitter上で俳句を楽しむ人が多くいることを知った。それで私も
そのうちに、HAYASHI Yoshioさんという大学の教員を定年で辞められた方が、「#kigo」というハッシュタグで、毎朝
それと前後してだったか、「さえずり派」というTwitterの
この頃、私はNHK俳句に熱心に投句していたが、勿論それは無謀と言うもので、放送にかかったことなど一度もない。
このあたりからの作品は、大抵ネットのどこかには書いてあるから、だいたい残っている。この頃詠んだものは、4千~5千句を超える程度には達していると思う。
その後しばらくして、「今日の季語」で詠むのをやめてしまった。それは、肝心の中心人物、HAYASHI Yoshioさんのツイートに、政治的に偏向したものが増えてきて、見ていて辟易し、フォローを外したからである。
私も、まるで矢数吟のように毎日毎日二十も三十も詠み散らかすのは、やめにした。毎週、さえずり派の一つの季題を、大切に大切に詠むようになり、週に1句、多くて2句を詠むようになった。NHK俳句への投句も、いつの頃からかやめてしまった。
ブログやツイッターに俳句を詠み続けるのは、牛乳瓶に手紙を入れて幾つも幾つも海に流し続けるようなものである。それがつまらないとは思わない。けっこう楽しいのである。俳句の「俳」という字は「わざおぎ」と
さはさりながら。しかし、先日来、「じたばた句会」に参加してみていると、これはこれで楽しいのである。
この「じたばた句会」に参加している人の多くが、Twitterで「いつき組」を標榜しておられることを知った。たいていの人が俳人・夏井いつき氏の「俳句ポスト365」や「一句一遊」といった発表先に、積極的に投句していることもわかった。夏井いつき氏と言えば、最近テレビで芸能人などが俳句の腕を競う番組が俄かに増えてきたが、こうした番組にはなくてはならぬ人として引っ張り凧の状況である。私も10年くらい前だったか、NHK俳句のゲスト選者に出ておられたのを見たことがあり、大変な力のある先生だ、という印象を受けたものだ。たしか、その時は「雲の峰」「山笑ふ」の季語を紹介しておられたと思う。その後、今までの俳句界興隆への夏井氏の貢献たるや、誰知らぬものもあるまい。
それで、私も今日、夏井氏が中心のサイトと、日本伝統俳句協会のサイトに何句か投句してみた。
無論、私如きが素人臭い独りよがりなものをいくら発表したところで見向きもされまいが、ちょっと試してみたくもなるではないか。なにより楽しそうである。