放言に近い、というか放言そのものだが

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 住宅ローン及び人生に関する考え方の一つとして、「住宅ローンを全額返すなんて、バカのすることだ」というのがある。「住宅ローンなんか、保険みたいなものだ」というのである。
 一見突拍子もない考え方だが、これはどういうことか。
 住宅ローンの負担感を和らげる為に~いささか『朝三暮四』の感を免れぬが~1回の返済額を少なくし、返済期間を長くする。そうすると、「80歳までローン返済人生」というような、陰惨な響きのある(笑)返済期間になる。で、ここからポイント。全額返済せずに、そのまま寿命で死ね、というのだ。もちろん、住宅ローンは借りる際に団体信用保険に入っているから、「死ねばチャラ」である。債務者側の問題はこれでOK。別に自分の子供たちが苦労して返さなくちゃいけないなんてことはない。
 で、「借りたものは返す」という人としての問題の方だが、これは、寿命で死ぬ頃には元金はとうに払い終わってるんだから、あとは金利分でしょ、借りたものは返してんじゃん、というわけである。「銀行なんてぜいぜい喘いで税金投入してもらって一息ついて生き返って、そのくせ行員は高い給料貰ってられるのは納税者様であるコチラ様のお陰様なんであるから、金利分ぐらいそっちで面倒みとかんかい。ナニ、『そんな考えの奴ばっかりだと、社会システムが成り立たん』だと?なにを言うか、こっちはこの不況に、個人がなしうる消費としては最大のものの一つである『住宅建設』と言う一大事業をやって経済循環に寄与してんだから、社会奉仕みたいなもんだぞ。礼ぐらい言え」などという当然な(笑)逆ギレ風開き直り、というか居直り方をするんである。
 無論、銀行は貸すときに、確率論的な統計学上の計算をもとにした基準を満たさなければゼッタイに貸してなどくれない。銀行は「『銀行が損をしない確率』の確率」が一定以上であるときにはじめて貸すのだ。こっちが居直ろうが逆ギレしようが、まったく関係ない。当然、「180歳まで150年払いでローン返します」なんてバカげた期間設定はできない。「全額返済時に70歳以下であること」みたいな条件があるはずだ。日本男子の平均寿命は現在77歳ぐらいだから、これは理にかなった数字である。
 だから、「ローン全額なんて返さないよ」てな考え方の奴が一人やふたり、いや、仮に全員がこんな考え方でも、銀行は最低限の利益は出るように計算して貸してる。なので、「人としての問題のほうもOK」だというのだ。
 ・・・でも、どうなんでしょう、コレって、という気もする。しかし、ラクな感じにはなれるでしょ、銀行員の方以外は。
とっても不安に思っていらっしゃる方のブログ
http://jitex.cocolog-nifty.com/blog/2004/03/post_9.html
不安どころか、「やめなさい」と言っていらっしゃる方のブログ
http://zenchans.cocolog-nifty.com/top/2004/01/post_16.html

投稿者: 佐藤俊夫

 50代後半の爺。技術者。元陸上自衛官。2等陸佐で定年退官。ITストラテジストテクニカルエンジニア(システム管理)基本情報技術者

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