今週のさえずり季題

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読書

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。第18巻の最後、「長安の春」(石田幹之助著)を朝の通勤電車の中で読み終わった。

 著者石田幹之助は歴史学者・東洋学者であるが、特に中国の唐代について詳しかったらしい。本書は唐代の文化について徹底的に語りつくすもので、美しく端正な文章で書かれている。作品集なのであるが、 “読書” の続きを読む

テーマ詠「料理名、料理法」

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蕎麦(そば)(がき)水神(すいじん)()して寺社の領
激論や箸で人()(くすり)(ぐい)
()(こごり)や母も一口サントリー
弾薬(だんやく)(そな)ふる(やま)()(たぬき)(じる)
ちゃんこ鍋部屋は総出のゑびす講

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #jtbt

 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

 少し推敲しました。(『弾薬を備ふ山家や』→『弾薬を備ふる山家』『水神おはす』→『水神()して』)

寒月

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寒月や()(きゃく)の背中何時(いつ)までも
酔ひぬれば寒月西へ落つる街
過ぎゆきを(うべな)ひくれよ寒月よ

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

今週のさえずり季題

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読書

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。第18巻の三つ目、「敦煌物語」(松岡譲著)を朝の通勤往路、JR秋葉原駅の中央線ホームへ上るエスカレーターの上で読み終わった。

 はじめ、題名などから往古の史跡敦煌に関する論説かなにかなのかな、と思ったのだがさにあらず。読んでみると、敦煌遺物の、いわゆる「敦煌経」(『敦煌文献』とも)の流出をめぐる珍妙な物語である。Wikipediaなどで「敦煌文献」を探すと、当時の関係者がほとんどタダ同然の対価で貴重な敦煌文献を売買し、欧州や日本に拡散してしまったことが簡単に書かれているが、 “読書” の続きを読む

一字詠「注」

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聞き流す上司の注意秋の風
(わり)(ちゅう)のある古書閉じて露寒し
銀漢(ぎんかん)(そそ)()(おん)とわが身かな
むさし野に(そそ)ぎて慈悲の龍田姫
(いっ)(しゃく)()(へや)(くら)(かね)(たたき)

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #jtbt

 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

投稿日:
松茸を売り切る店や(たな)(ざら)()
草の実や自転車押して雨のあと
()せてサドルに痛き(ふゆ)(どなり)

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

(ふゆ)(どなり)

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(ふゆ)(どなり)居眠りの子の頬丸し
男らのハンドポケット冬隣
干し物のそよとも揺れず冬(とな)

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

文化の日

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天皇陛下万歳

 祝日「文化の日」である。自宅の軒先に国旗を掲げ、拝礼する。

 もとは「明治節」であり、更に遡って明治大帝ご在世の間は「天長節」すなわち今日(こんにち)で言う天皇誕生日の祝日であった。戦後「文化の日」と改められたが、日本に文化を(もたら)(たも)うた明治天皇の御稜威(みいつ)を思えば、(けだ)し当然のことと言えようか。