#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha
月: 2020年1月
今週のさえずり季題
さえずり季題【475】は「寒雀」です。「冬雀」「ふくら雀」でも。もとは美味な食鳥として親しまれたとか。今どきは可愛らしい姿を詠むのでしょう。存外、逞しい雀たちに目を向けてみませんか。「とび下りて弾みやまずよ寒雀 川端茅舎」 #saezuriha_odai #saezuriha
— boubun (@boubun) January 11, 2020
イラン誤射
イラン。こりゃまた、派手にやらかしちまったなァ……。
- イランが旅客機の撃墜認める 「誤射」と声明(産経、 令和2年(2020)01月11日(土)12時57分)
- イラン、ウクライナ機撃墜認める 「人的ミス」(日経、令和2年(2020)01月11日(土)13時04分)
「すみません、間違えました」じゃ済まないぜ……?
読書
約60年前の古書、平凡社の世界教養全集第5巻「幸福論/友情論/恋愛論/現代人のための結婚論」のうち、スタンダールの「恋愛論」までを読み終わる。
全体として、解説にもあるが、本書は「スタンダールの実際の恋愛に際しての心の動きの記録」なのだそうな。スタンダールは本論を
巻末に近く、諸外国の恋愛について論ずるところがある。その中に、往古のスイスには、日本における「夜這い」と似た風習があったとするくだりがあり、興味を引くものがあった。
次はH.A.ボウマン著・堀秀彦訳「現代人のための結婚論」である。
時事寸片
よほど腹が立ったんだろうなあ
- ドコモ従業員、「クソ野郎」「お金に無頓着」と契約者にメモ渡す(読売、令和2年(2020)01月11日(土)07時58分)
思うに、こういうのって、記事通りの悪辣非道なドコモ側、って話ではなくて、根拠のない憶測ではあるけれども、客の方がよほど腹の立つ、態度の悪い者だったんだろうなあ、という想像が何となくつく。
接客というのは、実に大変な仕事だ。
逆に、こんなことが問題になるほうがおかしい、接客する側にも人格というものがある、日本の接客が丁寧過ぎるのだ、……というような論もある。
日本の接客が諸外国に比べると過度なほどに丁寧な理由というのは、江戸時代の鎖国にまでその因を
すなわち、鎖国のために商品の需給は完全に内向し、極端な供給過剰となったため、一つの商品にできるだけ多くの関係者がぶら下がって利益を得る構造が出来上がった。これは問屋、卸、仲卸、小売り、……といった再販方式や、傘の骨作り、渋塗り、組み立て、皮貼り、などと言った手工業製品の過度の分業などに表れた。当然、価格は上がる。そのため「買い手市場」を招き、売り手はとことん低姿勢を追及し、
今に至って尚、日本の接客は極めて低姿勢である。
逆に諸外国、特に欧米の接客は、客と対等に口をきき、尊大だったり、チップを要求したりする。客も、日本では「いらっしゃいませ」と店員が挨拶してもプイッと無視するが、欧米だと店員が「ハイ」と言うとあべこべに客の方で「ヘロゥ」と返したりする。これは重商主義時代のヨーロッパでは、商人は貴族の経済を支えるものとして地位が高く、「一般人より偉い人」ということになっていたから、というのも一因だという。日本の商人が、金は多く持っていても、「士農工商」ということで社会の低層に位置付けられていたのとは対照をなしていると思う。
欧米の商人は、王や貴族の行う侵略により外需を得、商品、ひいては経済が侵略先を巻き込んで回るから、自国内で低姿勢になる必要などなかったわけである。
女房まで指名手配とは
カルロス・ゴーンの逃走というと、これがまたなんだか、女房までが追い込みをかけられている。
- ゴーン被告の妻 キャロル容疑者の国際手配を要請(NHKニュースWeb、令和2年(2020)01月10日(金)11時53分)
しかしまあ、アレだな、前の女房のリタ・ゴーンなんて、文春あたりの
- 「食堂のランチは豚のエサか」日産幹部が目撃していたカルロス・ゴーンの「裏の顔」 『日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年』が描いたレバノン逃亡の原点(文春オンライン、井上久男、令和2年(2020)01月09日(木)00時00分)
「寵愛」て(笑)
しかし、どうでもいいことだけど、上の文春の記事、言葉が変だなあ。
提携交渉の際に企画室次長だった志賀は「ルノー派」だったことから、ゴーンに寵愛されたのだ。
「寵愛」て……。オッサンの職場の話やろ?ホモかっちゅうねん(笑)。国王の後宮とか側室の話じゃねェんだから、ここは「重用された」とか、「気に入られた」というふうに書くべきだろうね。……っていうか、いや、もしかしてホンマに寵愛されてたのか?最近「おっさんずラブ」とかいうのが流行してるからなあ……。
しかし、いくらダイバーシティってったって、モノには限度っちゅうもんがあるわな。時代によってその限度は変わるにしてもさ。
ホモで逮捕されたチューリング
時事ではないけれど、ダイバーシティからの連想で、チューリングのことを思い出した。
私など計算機関係の技術者にとって、英国が生んだ天才「アラン・チューリング」というのは、記憶しておくべき人物のひとりである。
チューリングというと、「チューリング・マシン」「計算可能問題」等についての
で、このチューリング、戦後、逮捕された。その後、失意の内に自殺したと伝わる。
その逮捕容疑が「ホモ」なんである。
「へ?ホモで逮捕?!」と、若い方なんかは思うかもしれないが、そう、イギリスではごく最近まで、「ホモは犯罪」だったんである。ホモで逮捕されると、ホルモン剤なんかを注射され、強制的に治療されたんだそうである。
その後、ごく最近になって、イギリスの当局はチューリングの名誉を復活すべく、謝罪声明を出したのだそうな。
- 英国政府、アラン・チューリングに没後59年目の恩赦。計算機科学の父(Engadget日本版、平成25年(2013)12月24日(火)02時01分)
私は未見であるが、チューリングについては、4~5年前に「イミテーション・ゲーム」という題で映画化されている。左のようにAmazon Prime Videoでも見ることができる。
聞いた話では「ホモに関するくだりは含まれていない」のだそうで、主題はエニグマの解読にあるようだ。
- アラン・チューリング(Wikipedia)
初春
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俳句歳時記 新年
今の時季に使わなきゃいつ使う、というのがこの「新年」の歳時記である。
言わずと知れたことだが、俳句の季語は春夏秋冬それぞれにあり、歳時記も春夏秋冬に分けられ、あるいは合本、あるいは分冊となっている。
知られているようで知られていないのがこの「新年」である。俳句の季語では、新年については春夏秋冬とは別扱いに切り出してあるのだ。
私は角川の歳時記を愛用している。写真は角川文庫版の「新年」巻だ。
「新年」「初春」などの言葉はもとより、「
さて、今週の「さえずり季題」は平坂さんの出題で、「初春」である。
新年決定版の季語と言えるが、これはなかなか詠むのが難しい(苦笑)。
今週のさえずり季題
さえずり季題【474】は新年の季語で(初春)です。今年の長崎ランタンフェスティバルは1月25日から2月8日までです。異国情緒の長崎へ、ちょいと遊びに来ませんか。僭越ながら例句「初春や中島川に眼鏡橋 平坂謙次」 #saezuriha_odai #saezuriha pic.twitter.com/nrPKeUUicC
— 平坂謙次 (@hedekupauda) January 3, 2020
オタ
私的に造兵や軍事を研究し、これに没頭している者は「ミリオタ」などと言われて蔑まれているが、では、私的に経済や証券、通貨について研究している者が「エコノミック・オタク」、つまり「エコオタ」なんぞと言われて
確かに、自ら厳しい軍事訓練を受けることもなく軍用品の雰囲気や武器の造形のみに惚れ抜いているような者には多少の蔑感もなくはないが、それは自分の金銭を使うこともなくビジネスのまとう「意識の高い感じ」にのみ執着している「商人
ただ、いわゆる「ミリオタ」と言われる人々が、ミリオタと呼ばれて怒っているかというとこれは必ずしもさにあらずで、彼らが自らを称して「ミリオタ」と言うときには、
正月飲酒天国
正月もはや三日、古い言い方で「
さておき、私は酒呑みなので、正月の間中、ずぅ~っと重箱の中のものを食べているが、お節料理はどれもすべて大好物なので、まったく食べ飽きないのだ。
御重の中のものたるや、全部、酒に合う物ばっかりでできていないだろうか。ごまめ(田作り)や
煮物は日が経てば経つほど、なにやら味わいが増して旨くなり、こたえられない。
最近は呑まない若い人も増えた。呑む人でも「まずはビール」だと思うが、御重にはやっぱり日本酒が合う。