どうも音飛びと時計狂いに関係が……?

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 先日、愛用のPC「ASUS TransBook T100 Chi Z3795」とBluetoothレシーバ「SBH50」の音飛びを改善した、とこのブログに書いた。

 ところが、今日、音楽を聞こうとしたら、また音飛びするようになっている。

 得たりや、とばかり、先日と同じようにドライバをインストールし直したのだが、今度は直らない。

 ハテ……とググッてみると、Realtekのオーディオドライバでこうなる場合がある、との記事に行き当たる。

 早速「Realtek High Definition Audio Driver」を探してインストールしてみたが、どうやらこれは外していたようだ。「ASUS TransBook T100 Chi Z3795」の場合、「Realtek I2S Audio Codec」なる別物システムであるようだ。

 いろいろといじくったがどうも直らないし、ネット上にも有力な手掛かりがない。

 そうするうち、ふと、時計が大幅に遅れていることに気付いた。

 このPCは、時計が遅れることが知られている。ネット上でその情報には多く行きあたるが、Q&A掲示板の回答は大抵は半可通の答えで、ハズレである。

 こうなっているときに時計表示を見ると、体感できるくらい秒のティックが遅くなっている。手っ取り早く直すには、完全電源オフから立ち上げると一時的には直る。こうなるのは、スリープモードから復帰後に多い。

 そこで、一度完全電源オフして時計が正常化するのを確認し、それからもとの「音飛び原因探求」にとりかかろうとした。

 そうしたら、音飛びまで直ってしまっていた。

 うーむ、これは一体……?

 これまで、サウンド関係のドライバインストール後は完全電源オフではなく、「再起動」で済ませていたのだ。それが何か関係するのかもしれない。

 何らかの低いレイヤで「割り込み」のようなことが頻繁に起こっていたのではないかな、という感じがする。だが、直ってしまったので原因の探求ができなくなってしまった。

電気、電波その他

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 昨日、友達がチャットで「夏のせいか、どうもPCが過熱気味のようだ」と言った。

 チャットしながら、昔学んだ電波や電気のことを思い出した。感懐片々、思いつくまま、次のようなことを友達に話した。

 もともと、「電気」というものは、自然現象を人間の生活に応用したものだ。したがって、簡単な電気の働きは、ごく天然自然の性質を出ない。

 自然のままに放っておかれている電気の、さまざまなはたらきや特性をグラフに取れば、雷のような急峻なものを除けば、多くは2次曲線や正弦波のような美しいグラフになる。

 電気の眷属である、交流や電子、電波と言ったものもこれは同じで、まことに多くのことが2次曲線や正弦波で説明がつく。これらは「微分可能」なはたらきであり、大変自然なものだ。

 ところが、電子計算機だけが、異質である。

 電子計算機はスイッチの入・切という、まことに単純きわまる論理ですべての計算をまかなっている。二進数を使用するゆえんがこれである。

 スイッチの入・切によって生じる電気の経過をグラフにとれば、これは「矩形波」となる。

 正確な矩形波は、微分できない。つまり、自然なものではない。

 このような、大変人工的なものを、この小さなPCのケースの中に無理矢理に閉じ込めて使役しているのであるから、熱も出ようというものだ。

 ここをもう少し、違う方向から見てみたい。「微分できない」と書いたが、実際のコンピュータの内部では、スイッチの入・切をそれほど急峻に行うことができないので、矩形波の形は少し「ナマッて…」いる。くだけて書けば、カドが少し、斜めだったり、丸かったりする。

 このような矩形波は、実は、正弦波を組み合わせて作ることができる。

 いま、理論的に、3GHzの矩形波を正弦波から得る。それには、まず3GHzの正弦波を作る。美しく、なめらかに上下する波だ。これに、周波数が3倍(9GHz)、強さが3分の1の波を足す。そうすると、波の頭のところがふたこぶラクダのようにへこんだような形に変化する。

 更に、周波数が奇数倍、強さが奇数分の1の波をどんどん足しこんでいく。次第に形が四角く整えられていき、矩形波が作られていく。つまり、数学で習う「フーリエ展開」のところがこれである。

 ここには逆のことが含まれている。つまり、3GHzの矩形波には、その奇数倍の周波数の電気エネルギーが内包されている、ということである。

 3GHzくらい、と言えば、今一般に入手可能なパソコンの、CPUのクロック周波数がこれくらいである。パソコンの内部ではこれくらいの矩形波が作られて、計算のリズムをとっている。

 そのパソコンの中には、9GHzや15GHzや21GHzという、たいへん高い周波数の電気エネルギーが、同時に閉じ込められている、ということだ。

 電気のエネルギーは、周波数が高くなればなるほど、媒体の外へ外へと出て行こうとする。ラジオやテレビにしても、電気エネルギーのこうした性質を用いて、遠隔の場所にエネルギーを伝達することにより、情報を伝える。

 パソコンの内部の、大変高い周波数の電気エネルギーが、「外へ出よう出よう」として、あるものは熱の形となって外に出て行くのは、こうした点からも無理からぬことだ。

 また、この「3GHz前後」の周波数は、電子レンジにも使用されている。水分子の共振を行わしめるのにちょうど良い周波数がこれだからだが、われわれが使用するIT機器、パソコンのCPUのクロックだけでなく、無線LANや携帯電話なども、似たような周波数を使う。煮炊きに使えるような周波数なのであるから、ざっくりと言えば、そりゃあ、熱も出ようというものである。

 …そんなことを話した。

 ただ、この友達は女の人で、たいへん女性らしい人でもあるので、あとから考えてみると、だいぶ退屈な話だったかもしれない。

(この文章は当時Facebookのタイムラインに書いたものです。)