読書

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 吉村昭の名作「漂流」を読み終わる。

 「漂流」は、土佐の水主長平が難船し、小笠原のはずれ、鳥島に漂着して十有余年の苦闘の末、故郷の土佐に帰りつくまでを小説にしたものだ。当時の記録を丹念に取材したノンフィクションである。

 Google Mapを見ながら読むと、その苦闘がよくわかる。

 右の画像はGoogle Earthのキャプチャだ。長平が漂着した鳥島である。

 右手前のくぼみこそ、長平が十年以上住むことになった北側の浜である。現在の地名に「船見岬」と標記があり、さぞや……と思う。

 今Google Mapで計ると、長平の脱出経路の鳥島から青ヶ島までは200km(108海里)ほどもあり、並大抵のことではない。