自分のPCのHDDの速度が気に入らなくなってきた。それと同時に、容量(1TB)も、足りなくなってきた。YouTube動画など増産したからである。
他方、妻のPCをWindows Vistaのまま長年放置してきている。とうにサポート期間も終了し、
これでは新型コロナウイルスにやられる前にコンピューター・ウイルスにやられてしまう。意を決し、自分のPCを改良するとともに妻のPCもアップグレードすることにした。
そこで、秋葉原でWindows10 Home 32BitのDSP版(Delivery Service Partner version)を2TBのSSDと一緒に購入しようと思い立った。廉価なDSP版は、PCの部品と一緒でないと購入できないからだ。そして、OSは妻のPCへインストール、SSDは私のPCへビルトイン、という腹案を立て、去る4.16(木)の夕刻、秋葉原の
新型コロナウイルスの蔓延と緊急事態宣言のため、秋葉原は
生きるためとは言え、誠にご苦労なことである。
九十九電機は
う~ん、こりゃ困った。Amazonで探すか、と何も買わずに帰宅した。新型コロナウイルスで要警戒の東京の市街地からは早々に退散するのがよい。
Amazonで探すと、どういうわけかDSP版よりもパッケージ版の「USBメモリ」製品のほうが安いことがわかった。2018年版とあるが、なに、インストールしてからアップデートすればよかろう。他にも、「DOS/Vパラダイス」や「九十九電機」の通販サイトも覗いたのだが、「10・Home・32Bit・DSP」は、意外に安くなく、1万7千円だのと言う値段がついていたりした。パッケージ版は\13,280-.である。
それから、SanDiskの内蔵2.5インチSSD、2TBの「SDSSDH3-2T00-G25」を一つ。
更についでに、3.5インチベイに取り付けるためのアダプタ金具も一つ。
これらを注文しておいて、自分のPCの下ごしらえをする。
現在の環境はHDDが1TBなので、ディスクのフォーマットは「MBR」にしてある。しかし、将来2TB以上の大きなディスクを使用するときのためには、「GPT」フォーマットにする必要がある。ところが、ディスク移行ツールなどを使用する際、「MBRからGPT」、あるいはその逆だと、失敗することがままあるらしい。
そこで、次の各サイトさんの解説を参考に、現在のディスクをGPTに変換しておくことにした。
- 【最新】HDDからSSDに交換・換装!コピー・クローン方法解説!(公安9課)
- Windows 10 ハードディスクドライブ(HDD)のデータを削除せずにレガシBIOSをUEFIモードに変換する~ブートセクタをMBRからGPTに変換するMBR2GPT.exe(BILLION WALLET)
- 自作パソコン 環境そのまま載せ替え(購入履歴 コツコツと。)
上記サイトさんでも各々述べておられるように、変換には「mbr2gpt.exe」というコマンドラインツールを使う。コツは「ユーザアカウント制御(UAC)」「システムの復元」を無効にし、シェルは「Windows PowerShell」をAdministratorで起動することだ。
PS C:\WINDOWS\system32> mbr2gpt /validate /disk:0 /allowFullos MBR2GPT: Attempting to validate disk 0 MBR2GPT: Retrieving layout of disk MBR2GPT: Validating layout, disk sector size is: 512 bytes MBR2GPT: Validation completed successfully PS C:\WINDOWS\system32> mbr2gpt /convert /disk:0 /allowFullOS MBR2GPT will now attempt to convert disk 0. If conversion is successful the disk can only be booted in GPT mode. These changes cannot be undone! MBR2GPT: Attempting to convert disk 0 MBR2GPT: Retrieving layout of disk MBR2GPT: Validating layout, disk sector size is: 512 bytes MBR2GPT: Trying to shrink the OS partition MBR2GPT: Creating the EFI system partition MBR2GPT: Installing the new boot files MBR2GPT: Performing the layout conversion MBR2GPT: Migrating default boot entry MBR2GPT: Adding recovery boot entry MBR2GPT: Fixing drive letter mapping MBR2GPT: Conversion completed successfully Call WinReReapir to repair WinRE MBR2GPT: Failed to update ReAgent.xml, please try to manually disable and enable WinRE. MBR2GPT: Before the new system can boot properly you need to switch the firmware to boot to UEFI mode! PS C:\WINDOWS\system32>
……というようなコマンドライン経過で、2~3分で変換は完了する。その後、忘れずに「ユーザアカウント制御」と「システムの復元」を元に戻す。
翌日、4.18(土)、USBメモリ版のWindows10とSSDが自宅に届いた。で、SSDを取り付ける前に、一度PCの電源を切り、念のため起動を確かめておこうともう一度電源を入れる。
……アレ?
全然立ち上がらなくなっている。どうも、GPTへの変換に失敗し、ブート領域を壊したらしい。う~ん、参った。ITストラテジストが聞いて笑うワイ(恥)。
インストールメディアで立ち上げだな、こりゃ、……というわけで、もともとWindows8からのオンラインアップグレードでWindows10にしたマシンなので、Windows8のインストールメディアを取り出そうとした。
ところが、ナイ。見つからない。あっれ~??
家じゅうひっくり返して探したが、ナイ。土曜日半日つぶして探したが、ナイ。
どうも、家族か私か、誰かが誤って捨てたようである。
う~ん、う~ん、アホじゃなかろうか、私。
ええいままよ、と、妻のPC用に買ったWindows10を、急遽自分のPCへのクリーン・インストール用に使用し、妻のPCのWindows10ライセンスは改めて別のを購入することに決した。
SSDを取り付け、Windows10のUSBメディアでクリーン・インストールする。USBでのクリーン・インストールは誠に速く、あっという間に終了する。
元のディスクを取り付け、データを引き上げる。ブート領域が壊れただけなので、大事なデータは全部アクセス可能である。
元の容量(1TB)の倍(2TB)のSSDを購入したわけなので、元のディスクは丸ごと適当なところにコピーしてしまうことにする。そのままだとアクセス制御がかかっていてコピーできないファイルなどが出てくるから、ディスク丸ごと、所有者を自分に変更し、フルアクセス権限を全部のファイルやフォルダにつける。ディスクのプロパティの「セキュリティ」タブで簡単に操作可能である。システムからいくつかのファイルやフォルダについて拒絶されるが、無視する。
それから念のため、Explorerで操作すると、何かと失敗も多いから、ここは「robocopy」を使用する。コマンドプロンプトを管理者モードで立ち上げ、
C:\WINDOWS\system32>cd c:\ c:\>robocopy /e /r:2 /w:0 f:\Users\自分\Documents\ C:\Users\自分\Documents\古い方のディスク (以下略)
……等とすれば、素晴らしいスピードでコピーが始まり、そもそもコピーが無理なものはいい加減に試行して適当にすっ飛ばしてくれる。
移行は終了、起動も動作も実に快適になった。素晴らしい速度である。
それから妻の分のWindows10をAmazonで購入する。4.21(火)にそれが届く。最初に買ったものと同等のものなのだが、\11,260-.と、2千円ほど値段が安くなっており、なんだか悔しいが、気にしないことにする。
自分のPCから取り外した古いHDDを妻のPCに取り付け、古いWindows Vistaの管理コンソールを使って変なパーティションを全部開放する。それから届いたWindows10をサクッとクリーン・インストールし、OSやWindowsセキュリティを最新版にアップデートする。
それからアプリを再インストールし、妻と子供たちの古いデータを「robocopy」でディレクトリツリー丸ごと新しいディスクに移行する。
次女は「SAI」というペイントツールを使用してイラストを数多く描いていたが、これはダウンロード販売のものだ。そのライセンスキーが必要である。古い方のHDDのインストールディレクトリに拡張子「.slc」で「(数字).slc」というファイルがあるが、それがSAIのライセンスキーだ。新たにインストールしなおしたSAIのインストールディレクトリにそのファイルをコピーすれば、これまで通りに使うことができる。
- ユーザーライセンス証明書のダウンロード(「SAI」の販売元「SYSTEMAX」の該当ページ)
これらをさっさと済ませ、終了。
その際、面白いことがあった。妻のPCのCPUは「Celeron」である。Celeronというと古い32ビットCPUのような気がするし、実際発売日は平成20年(2008)の4月、つまり今から12年前で、もはや
DSP版は64bit版と32bit版は別製品になっているが、今回使用したパッケージ版のWindows10の場合は64bit版と32bit版の両方がインストールメディアに入っている。これをインストールする際、64bit版と32bit版のどちらをインストールするか選択肢が出るが、上のような事情であれば、その時に何となく32bit版を選ぶのが常道のような気がする。しかし、「64bit版を選んだらどうなるのかな?」と持ち前の茶目と実験精神が出て、64bit版を選んでみた。そうしたら、別段なんということなくインストールされ、動作もむしろ高速に感じられるようになった。
さもあろう、妻のPCのCPUはCeleronはCeleronでも、「Celeron
- Intel Celeron – Allendale-512K(Wikipedia)
- インテル® Celeron® プロセッサー E1400 512K キャッシュ、2.00 GHz、800 MHz FSB(Intelの製品ページ)
そのようなわけで、自分のPCと妻のPCの能力向上とアップグレードはなんということなく終了した。