今週のさえずり季題

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初冬の駒形どぜう

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%e9%a7%92%e5%bd%a2%e3%81%a9%e3%81%9c%e3%81%8628%e5%88%9d%e5%86%ac 同期生たちと、浅草「駒形どぜう」へ泥鰌(どじょう)(なまず)をつつきに行った。珍しい料理で面白おかしく飲んで、大いに笑いあった。

 そのあと、神谷バーで電気ブランをてんでに注文し、楽しい宵だった。

 (写真は、中央が鯰、右が泥鰌。泥鰌は本当は夏が旬なので、今の時季は多少はずれているが、鯰は寒くなってきた今頃が時季だ。)

節季に、土用に、鰻に、泥鰌

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 夏至も過ぎた。だいぶ暑い。夏至を過ぎれば次の節季は半夏生が7月1日、7月7日が小暑で七夕、その次が土用、ということになろうか。

 今年の夏の土用は7月19日、正確にはこの日の15時3分だという。これは太陽高度で決まるので、このように時間まで出ている。細部は国立天文台の暦要項に詳しい。今年(平成28年(2016))のものはこれだ。

 こう書いて来ると、「じゃ、(ウナギ)食えるのはこの日ですかね」と一直線に短絡(ショート)されてしまうのだが、残念、鰻を食うのはこの日ではない。

 暦を繰ると、7月19日は旧暦六月十六日で、この日は「寅」の日である。この日から寅卯辰巳午未申酉戌亥(とらうたつみうまひつじさるとりいぬい)子丑(ねうし)……とカレンダーを数えていくと、7月30日、旧暦で六月廿七日が「土用の(うし)」だとわかるわけだ。

 鰻を喰うのはこの日、「土用の丑」の日である。

 こう書いて来ると、土用の丑に鰻を喰うのは、まるで古来の由緒正しく(ゆか)しい習俗、みたいに感じられるが、実際全然そうではなく、割合に最近──と言っても江戸時代──、派手屋の才人、平賀源内の広告活動によって広まったことはこのごろよく知られる。

 土用の丑まで待たずとも、今の時季、淡水魚で旨いものというと、やはり泥鰌(どじょう)だろうか。

 浅草の「駒形どぜう」が呼んでいる気がする。アレはうまい。また行きたいなあ。

 泥鰌に舌なめずりしなくても、私の住む大落古利根川(おおおとしふるとねがわ)元荒川(もとあらかわ)流域の平地では、昔から(なまず)が名物である。白身で、天婦羅などに向く。

 夏は暑さで食欲も減退し、相対的に旨いものが減るが、なに、気の持ちようだ。氷もビールもウィスキーも日本酒もワインも肴も、どうしても旨い。