動詞の連用形の名詞化

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 前から「気づき」「学び」「気づきがあった」「学びがあった」などとする書き方や言い方の流行に馴染(なじ)めずにいた。所謂(いわゆる)「動詞の連用形の名詞化」ということだ。文法的なことはググれば高名な先生方の解説が沢山出てくる。興味のある向きは一読なさればよろしかろう。

口語動詞「学ぶ」の活用

学ぶ
語幹 (まな)
活用形 活用 下接語
未然形 学ば
学ぼ
ない
連用形 学び
学ん
ます
た(だ)
終止形 学ぶ (言い切り)
連体形 学ぶ とき
こと
仮定形 学べ
命令形 学べ (命令言い切り)

 一言でいえば、口語文法の場合、活用語尾が「ます」「た(だ)」につながる活用形が連用形である。この「気づきます」「学びます」の語部分「気づき」「学び」を名詞として使うものが「連用形の名詞化」だ。

 理屈はともかく、日本語として違和感があることは否めない。文法的な違和感に加えて「気づき」だの「学び」だのと言いたがる人が苦手だということが私にはある。こういう言い方書き方をしたがる人というのは、大概(たいがい)変に押し付けがましい、いわば「そこそこ中ぐらいに出世した経営者とその取り巻き」みたいな “動詞の連用形の名詞化” の続きを読む