(だしな)みとCOVID-19異説

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 誰が言ったのかは知らないが、「27℃くらいのぬるま湯を飲めばコロナウイルスは死ぬ」なぞという駄法螺(だぼら)があり、Twitterなどで拡散されていた。

 科学的に考えて、27℃なぞという温度は体温より低い温度であり、27℃でウイルスが死ぬなら人間の体に触れた途端ウイルスも体温で死滅する理屈だから、こんなことでウイルスが死滅するなら今般の恐慌や緊急事態宣言などありうべくもなく、さすがにぬるま湯が効くなんぞというのは荒唐無稽なガセネタに過ぎなかった。

 しかし、「外から帰ったら上着にアイロンをあてて身(だしな)みを整える」というのは、どうやらコロナウイルス感染予防に有効であるようだ。アイロンは低温でも80度ほど、高温だと200度近くにもなる。科学的に考えて、あながち無効でもないだろう。

 ただ、毛織や絹、繻子織(サテン)など、高温に弱い上等の布はダメだ。100度前後では、相当長時間アイロンがけをしないと、ウイルスは死なないだろう。綿・木綿・ビニロン混紡など、高温でのアイロンがけが可能な「単衣(ひとえ)の厚地」を通勤時にも着ている私のような貧乏人でなければ、アイロンによる衣服の消毒は難しい。

 ふふ、つまり、これで金持ちに勝った。