今週

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 時事がポケモンと殺人狂で塗りつぶされた一週間であった。

ゼプリオンと殺人狂

 殺人狂については、そういえば、先月頃、統合失調症治療薬「ゼプリオン」に関して、納得しづらい変な報道があり、それを書き留めておいたのを思い出した。まあ、この件はたまたま時期が重なっただけかもしれないが、何かの関連があるかもしれないと感じてしまうのも無理のないところだ。

 素人考えだが、ゼプリオンのような投薬管理に利便で効き目のある剤の使用について、報道や謎の圧力団体からの圧迫に萎縮せず、適切に処方して管理しておれば、今回のような事故は防げたのではないか。

高校生核融合炉

 ……。核融合炉ってのがどういう難しさで、反応がどれくらい持続するのかとか、いろいろと謎だが、この少年がモノスゲェ少年だと言うのはヒシヒシと感じられる。スゲェ。

ニュースノイズ

 Google ニュース検索を使うと、「Biglobeニュース」がよく出てくるのだが、このBiglobeニュースはどうもテキストなどのセマンティクス付けに問題でもあるのか、キーワードと関係のないニュースがインデックスされてしまっているらしく、変なのばっかり出てきて困る。言うなればニュースノイズ。なんとかしてほしいものだが、所詮無料のサイトなんだし、どうせ苦情なんか言ったって、どうにもならんのだろうねえ。

訃報

 最近、昭和の痕跡がどんどん消えていく。しかも、戦争の頃のことでなしに、むしろ戦後大活躍した人たちだ。

 ピアノファンとしては誠に残念。ショパン・コンクールでイイ線いった日本人てのはこの人が最初でなかったか。かのマルタ・アルゲリッチを相手に勇戦敢闘したのだ。美貌で、料理しながらピアノを弾くなどというケッタイな芸も持っているなど、面白いところもあった。祈冥福(めいふくをいのる)

死亡率100%の恐るべき化学物質

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 「ゼプリオン」という精神病薬のことがニュースになっていて、少し「あれ?」と思った。

 ゼプリオンなんていう薬のことはこれらの報道で初めて知ったが、それにしてもしかし、ダメじゃん、こういう記事書いたら。だから新聞屋は好きになれないんだよ。こういう記事で人々を脅し、操り、洗脳しようとしている。

 だってさ、85人、ったって、「何人の人に投薬した結果なのか」ってことがどこにも書かれてないんだもの。

 どこの記事でも、この全投薬数の「分母」がごまかしてあって、書かれていない。悪意を感じる。

 厚生労働省のサイトで調べると、平成25年(2013)11月から平成26年(2014)4月までの、だいたい半年の間に約1万人に投薬した、ということであるようだ。このリンクの資料の1ページ目の上のほうに10900人に投薬したと書いてある。

 さて、ではちょっと屁理屈を()ねてみよう。厚生省のサイトで、平成27年(2015)の日本人全体の死亡について調べると、人口1億2千5百25万2千人、そのうち死んだ人は130万2千人だそうである。この数字については、平成26年(2014)のものを使おうと、平成25年(2013)のものを使おうと、大戦争などをしているわけではないから、そう違いはない。

 この人口から、ゼプリオンという薬を投じられた人数、1万を引く。ただし、先に挙げた厚生労働省の資料では半年で10900人となっている。1年で1万人、ということにはならないし、だからと言って単純に1年で2万人、ということにもならない。投薬された人の数は時期によって増減もしているだろう。この点は含み置く必要はあるが、今から私が述べることは、「2万人」という数字を使った方がより強く述べることができてしまうので、ここでは「最も控えめに述べた場合の数字」である1万人を使おう。

 次に、ゼプリオンで亡くなったとされる85人を1年で亡くなった人に換算する。「2年余り」という新聞の表現には「余り」というところにゴマカシが紛れ込ませてあってわかりづらいが、まあ、2年3ヶ月くらいにしよう。2.25年だ。

\cfrac{85}{2.25}\simeq 38(人)

 これを、日本人全体の死亡者数から引く。

 次に、この二つの数字で、「ゼプリオンのせいで亡くなったとされる人以外の死亡率」を出す。……まあ、厚生省の数字は千人単位でまとめてあるから、意味がないっちゃあ意味がないが、それでもあえてやってみる。

\cfrac{1302000-38}{125252000-10000}=1.04(\%)

 1.04パーセント、つまり、10000人あたり約104人の人がゼプリオン以外の原因で亡くなる。

 ゼプリオンの死亡率は\cfrac{38}{10000}=0.38(\%)である。

日本の死亡率一般 1.04%
ゼプリオンを投与された人の死亡率 0.38%

 つまり、「ゼプリオンを注射してもらったほうが、普通の人よりよっぽど長生きする」という計算も成り立つ、ということだ。

 以前、

「飲むと死亡率が100%に達するという恐るべき化学物質がある。それは水素原子と酸素原子が一定の特殊な結合をしたものだ。この物質と死亡率との間には、統計学上完全に有意な相関が証明されている。平成25年に亡くなった全ての人のうち、およそ90%以上の人が、亡くなる6ヶ月前までにこの化学物質を摂取するか、それに触れるかしていたことが明らかになっている」

……などという冗談を聞いたことがある。つまり、「水を飲んだことがある人は100%死ぬ」という冗談である。そりゃ、人間、誰だって水は飲むし、それとは関係なくあらゆる人間は死ぬ。これは冗談なのだが、上記「ゼプリオン」の、「ゼプリオンを投与されると、なんと!85人もの大量の人が亡くなる!!」と言うような報道っぷりは、この「水の死亡率」の冗談に近いものがある。

 多分、報道されていない行間があるのだろうと思う。肉親を亡くした方々には本当に同情するし、そういう方が薬害を疑い、「もう少し詳しく調べ直してくれ」と願うのは当然のことだ。

 が、そういうことをこそ、新聞屋はきちんと冷静に書いてほしいものだ。だって、「母数は10000人です」とか書くのに、そんなに紙面が必要か?取材や執筆に必要な微細な手間暇を惜しんでいるようには思えない。ごまかし、隠し、煽り、洗脳し、特定の思想や勢力に従わせようとしているとしか思えないのである。