一字詠「和」

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雪虫や(にぎ)(みたま)(これ)(なご)むこと
()()(あえ)妻の歴史に我のある
(ばん)()(せつ)(もろ)きに(すぐ)る平和とは
()せよ我が懊悩(おうのう)までも猫の恋
(わずら)ひの和服()りけり雛祭

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #jtbt

 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

(ばん)()(せつ)

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(ばん)()(せつ)ちゆん(ちゅん)と雀のしたり顔   佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

万愚節(ばんぐせつ)と改元

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 エイプリル・フールは「四月馬鹿」と訳され、また「万愚節(ばんぐせつ)」とも訳されている。

 「万愚節」は俳句の季語でもある。私などは西洋由来のエイプリル・フールに「万愚節」という訳語をあてた先人の教養のほどに敬意を覚えざるべけんや、という感じがして、これはこれでまた、いろいろと蘊蓄(うんちく)の余地があると思う。

 それはともかくとして、(かしこ)きあたりの(おぼ)()目出度(めでと)うして、ついに政府も

「平成31年(2019)5月1日改元を宣せらるるにつき同4月1日に前(もっ)てこれを()国事(こくじ)万般(ばんぱん)遺漏(いろう)なきよう沙汰(さた)す」

……としたところである。

 それにしてもしかし、である。

 ネット上ではおそらく、「祭り」の状況となるだろう。なんと言っても「エイプリル・フール」である。

 今や親日のエイプリル・フールの本場、イギリスなどではこれがどう取り扱われるか、楽しみでもある。

 われわれ国民は、安心すべきところと思う。なんとなれば、これしきのことで動揺恐慌(どうようきょうこう)するわが国体ではないからである。泰然自若としてこの事態を楽しめばよいと思う。

 行政事務(かた)は、予算年度の節目のことに御英慮(おんえいりょ)(かたじけの)うした畏きあたりの思し召しに感謝百度万度をもって(ほう)ずべきであろうか。