団欒と馬鹿親父

投稿日:

 今日の晩飯は鉄板焼きだった。団欒の楽しさ、ホットプレートを囲み、肉や野菜を焼いて、家族で喋りながら食べるうち、テレビの話だったかスポーツの話だったか、長女と妻が連想で、

「そういえばさ、ジャパン、ジャパンって言うけど、なんで日本のことを『ジャパン』って言うんだろ?」

と言った。

 ぬぅ、ここだッ!妻子をして愛国者ならしめんとするところ、ここに他ならずッ!、と、4~5センチは体が前に出る私である。

 漢字の呉音読みと漢音読み、日本の「日」は「ニチ」とも「ジツ」とも読むことは「本日(ほんじつ)」などの語からも(うべな)えること、日本の「本」は「ホン」とも「ポン」とも読むのであって、当時の中国、明~清の読み方では「ジツポン」に近い「ジッペン」「ジッポン」と読んだのであり、これは西洋人が発音すれば「ジペ~ン」「ジパーン」となったのは当然、これを伝聞したマルコポーロと東方見聞録、黄金伝説、黄金を狙う欧米白人の邪悪な侵略思想、当時の関白豊臣秀吉の智謀とフェリペ2世の駆け引き、朝鮮半島を泣かせてでも発しようとした秀吉の戦略メッセージと国体護持、神州不滅、話を遡れば二度の元寇、神風、下って帝国の落日……というところまで話が及ぶと、

「さあーってとっ、宿題やんなくちゃ、ごちそうさまぁ~」「後片付けしようかしらねえ」

 ……すぅ~っ、と妻子は退散していくのであった。

 ぬぅ。