自分の身の丈宅地

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 ふと思いついて地球の面積をGoogleで検索してみると、5億1千10万平方キロメートル、と出た。このうち、陸地は1億4千7百24万平方キロメートルで、全体の28.9%であるという。

 陸地を地球からべりべりッと剥がし、四角く形を整えて、人間を規則正しく等間隔に並べるとすると、1億4千7百24万平方キロメートル÷70億人≒2万1千平方メートル(2.1ヘクタール)、と計算できる。一人当たり2万1千平方メートルというと、平方根をとれば145メートルだ。つまり、145メートル置きに1人、人間が並ぶわけだ。

 一人当たり随分と広大な地面があるのに、私の自宅は約30坪(約100平方メートル)しかない。う~ん。一体誰でェ、ワシの取り分を領地にしてるフテぇ野郎は(笑)。

 しかし、この「1億4千7百24万平方キロメートル」という陸地面積には、ゴビ砂漠だとか南極だとかヒマラヤ山脈の標高5千メートル以上の(こう)()()なども含まれているのであろうから、もう少しよく調べなければ私の取り分は簡単にはわからない。

 検索してみると、「木が生えるところ」は「樹林気候域」といい、だいたい人間の住める、農業などのできるところらしい。これは地球の陸地の54.8%であるそうな。そうすると、2万1千平方メートル×54.8%≒1万1千5百平方メートル、ということになり、先の「何メートルおきに人が並ぶか」との計算によれば、\sqrt{11500\, \mathrm{(m^2)}} \fallingdotseq 107\, \mathrm{(m)}、ざっと100メートルに1人、人がいる計算だ。「お~い」と声をかけて届く範囲に人がいる、しかも四周、向かいと裏、両(どなり)だけでなく、(はす)向かいと裏(どなり)も入れると、8人いる。

 一人に必要な農地や牛馬の牧場、鉱山、工場なども勘定に入れると、これはどうも、足りなさそうだ。結局、私は今の30坪ほどの自宅に収まっているのがせいぜい身の丈に合っている、……ということとなろうか。