夏惜しむ

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夏惜しむグラスも酒も肴さへ
訪人(まろうど)の見ぬ垣の陰(なつ)(そう)()
ハンツヴイル百日紅(さるすべり)()ふ忠魂碑
ワクチンを打つあぢさゐも枯れ果てつ
()くや頓服の子を負ふ夜道
南無大師山門(いで)て雲の峰
億兆の汗AIは夜を数ふ
軒深き居間露付きの麦湯瓶
夜の街に汗ねじくれて美少年
銃裸体百鬼夜行よウオルマート

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

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 今日の暦は旧暦六月十五日、もはや明日は立秋だ。蛇足ながら、今夜は十五夜ではあるが望月は明後日である。

 今日などは俳句の季語で言えば、夏の(はて)・夏()つ・夏(おわ)る・夏行く・夏()く・夏惜しむ・秋近し・秋待つ・秋隣(あきどなり)・夜の秋、と言ったところである。

 実際のところ、先週初め頃など急に朝晩の気温が下がり、私の周囲でも風邪ひき患者が出た。昨日は暑さがぶり返したが、今日はまた少し涼しい。こうして秋へ秋へと傾斜する。