「幸福駅の切符」からイメージするもの・夏

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真つ黒に頑張る汽車の大暑哉
虹色の夏シャツ透かす地平線
()(やけ)から漆黒の夜はみっしりと
この人と降り立つ(まき)ぞ風(かお)
(ばん)(りょう)を両手に抱きて北の(ひな)

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #jtbt

 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

大暑(たいしょ)

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(ふく)れゆく飛行機雲の大暑かな
首筋の白き大暑のをみな()
大暑きて重機は黒き土を()

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

今週のさえずり季題

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夜と晩夏

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 暑い。

 しかし、来たる8月7日(月)が立秋であってみれば、実は今が「晩夏」であるということは即座に納得のいくところである。

 時候で言えば、去る7月23日が「大暑(たいしょ)」であり、今は7月29日だから二候、これを(とな)えて「土潤溽暑(つちうるおいてじょくしょす)」の候、と言う。

 溽暑(じょくしょ)、というくらいだから暑いことには違いがないが、先述の通り時候としては既に秋隣(あきどな)りといってよい。そう思ってみると、陽が陰った時の蝉の声などに(うた)た侘しい感じが増していくようだし、夏至から既にひと月、心なしか日が短くなったようではなかろうか。

 これくらいの季節の夜のことを「夜の秋」という。「秋」とついているが秋ではない。夏の夜、それも、ちょうど今ぐらい、夜になるとふと涼しさを感じる一瞬、虫の声に秋を感じるひと時もある。こうした、そこはかとない秋を夜だけ感じる、そんな晩夏の夕べの秋の気配のことを「夜の秋」と言うのだ。歳時記でもこれは夏の季語に分類されている。「竹の秋」とか「竹の春」などというような、真逆の極端な季語とは違うが、言い得て妙の面白い季語だと思う。

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 旧六月廿六日、二十四節気は大暑二候、七十二候は「土潤溽暑(つちうるおいてじょくしょす)」である。

 昨日は雑節「夏土用」、就中(なかんづく)(うし)の日とあって、巷間(こうかん)鰻を食べることはよく行われる。

 このところ毎夜食事を(こしら)えていた長女。昨日は(いわし)を煮る、と言っていたのが午後になって面倒くさくなったらしく、「暑い~」なぞと言って手を付けぬ。IMG_3944

 得たりと妻は買い物に出かけ、このところ随分と高くなったはずの国産鰻を奮発してきた。それで、世間と同じく、例年通り昨夜の我が家は鰻の夕餉(ゆうげ)となった。