本と書籍

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 ネットをぼんやり見ていたら、

サイト「netgeek」から引用

 立憲民主党・枝野幸男代表が内閣不信任案を提出する場面で約3時間の演説を行った件について、書籍化された本が本屋でバカにされていることが分かった。

……などとある。

 うーん。「書籍化された本」って、なんだ。書籍と言うのは本ということで、本と言うのは書籍ということだ。……いや、深く味わうと、「書」が「籍」に入る、つまり、書き手によって(あらわ)された原稿がいろいろなプロセスを経て遂に出版に漕ぎ着け、大量に流布され認められ読まれ、どこかに記録される、というのが「書が籍に入る」ということなのだとすると、「書籍化された本」というのも間違いではないのかもしれない。うーん、うーん、では「本」ってなんなんだ、書き散らした原稿のことではなかろう、物事の根拠ともなるべく書き表されたいろいろな根本知識、これを「本」というのであってみれば、それには当然、認められ読まれるというプロセスが内包されているべきで、言葉と字面(じづら)は違えど、本と書籍は同じものと見てよかろう。

 だから、ここは「書籍化された本」ではなく、「出版された書籍」とでも言うべきではなかったか。

 立憲民主党・枝野幸男代表が内閣不信任案を提出する場面で約3時間の演説を行ったことが話題になっている。その演説内容がハーバービジネス編集部と扶桑社により出版されたが、この本が書店でバカにされていることが分かった。

……とでも書けばいかがであろうか。字数の関係でそれがダメだったというのなら、

 枝野幸男の本が書店でバカにされている。

ではいかがか。この一文、それ以上に盛り込む情報などあるまい。無論、前者と後者の間にはさまざまなアレンジがあるから、仕事上の字数制限に従いお好み次第であろう。

 断っておくが、このこと、単に文章とか書き方にケチをつけているに過ぎず、内容に関しては何ら一切文句などないことをここに記し添えておく。

まじめゴジラ

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 ニュースサイトなんかを見ていると、軍事評論家や有識者が寄ってたかって映画の「シン・ゴジラ」に論評を加えており、それがもう、いずれ劣らぬ中年のオッサン論客、オバハン思想家が額に青筋立てて口角泡を飛ばすような勢いである。

 それにしてもしかし、いやもう、いいトシこいたおっさん・おばはんが、そんなに必死になるなよ、と思うのである。

 エンターテインメントでしょうが、ゴジラなんてのは。映画なんて、適当に見たらイイじゃないっすか、なんなんですか皆さん(笑)。

 また、政治家なんかも登場してきて、暑苦しく議論している。なんで楽しいエンターテインメント映画を見て、それが法律論になるんだ?

 まあ、編集者なんかから注文が出て、しぶしぶ言わされたり書かされたりしてンのかもしれないですけどね……

 ほかにもわんさか、出てくる出てくる。上に挙げた中では、モノスゴイ勢いで秋山謙一郎氏に噛みつく清谷信一氏のスットコドッコイっぷりなんて、いやもう、「キ、キヨタニ先生、お、落ち着いてください」ってなモンである。

 しかも、映画評論誌とか芸能雑誌ではない、ほとんど全部が東洋経済だのダイアモンドだの日経ビジネスだのという、れっきとした「おっさん雑誌」の記事なのだからびっくりしてしまう。

 みなさん、もうちょっと脱力して、何も考えず楽しく映画見たら~?