1か月・1カ月・1ヵ月・1ケ月・1ヶ月・1箇月・1個月

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 1か月・1カ月・1ヵ月・1ケ月・1ヶ月、(いず)れも読みは同じ「いっかげつ」だ。だが、「か」の書き方には「カ・ヵ・ケ・ヶ……」等と様々なものがある。

 これは「()」という字の略字とされる「个」を「ケ」と書き崩したか、あるいは「箇」のたけかんむりだけを省略して「ケ」と抜き書いたかのどちらかであるという。

 先日、「1年2ヶ月4日」と何かに書いて、ふと手が止まって考え込んだ。これ自体はよく見聞きし、書きもする表現で、そう違和感はない。だが、何で「月」だけ「2ヶ月」と書くのか。それなら、他も釣り合いをとって「1ヶ年2ヶ月4ヶ日」とか「1箇年2箇月4箇日」等と書かなければならなくなる。「1箇年」という書き方は確かにあるし、あまり使わないにもせよ「4箇日」という書き方も、特に誤りを防止する際などには使わないこともない。ところが、「1ヶ年2ヶ月4ヶ日」などと書いた途端、違和感横溢しまくり、である。こんな書き方は見慣れないし聞き慣れないし書き慣れない。

 少し調べてみたが、文化庁などでもこの書き方の統一ははっきりとはしていないようだ。

 最も言葉をセンシティブに使っていると思われる裁判所の判例などを見ていると、「カ」も「ケ」も入らず「懲役6月」などと書かれる。下のリンクの判例もそうなっている。一般人がこれを読むときは「チョーエキろっかげつ」、新聞などが書くときは「懲役6カ月」「懲役6か月」などと書き、テレビやラジオでアナウンサーが読むときも「チョーエキろっかげつ」だが、本職の法曹はこれを「チョーエキろくげつ」と読むのだそうな。

 様々考えて、やはり、「1年2ヶ月4日」という風に書くのが無難なところだろう。