読書

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 ブレズ・パスカルの「パンセ」。平凡社の世界教養全集第2巻に収載されており、もうかれこれ1か月以上もこれを読んでいる。

 1か月以上もかかるのは、難解だからだ。ゆっくりと読んでいる。ゆっくり読んでも、おおよそ3割ほどがわかるというと、それでも少し「盛って」いる感想であることが否めない。

 パンセのこの狂信的なまでのキリスト教礼賛は、貴族的な、いや、貴族そのものである学者が、世界にキリスト教がどのような悲惨をもたらしたかを知らぬまま書き付けた妄想集のように思える。論理の飛躍がある。まだしもニーチェがゾロアスター(ツァラトゥストラ)にものを言わせた著作の方が、東洋人にはスッと入るようにも思える。

 雑念だが、ニーテェがゾロアスターでなく、マホメットに語らせていたら、ムスリムとクリスチャンの関係は、今頃どうなっていただろうね。