読書

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 春から以来(このかた)、定年後の就職の便(よすが)にと思い、通信講座で行政書士の勉強をしていたため、法律の教科書以外の本を読んでいなかった。

 勉強はしたにもかかわらず肝心の本番試験の願書を出しそびれ、受験が見送りになるというなんとも締まらぬ()ッぽこなことになってしまったが、通信講座そのものは終了し、修了証が出た。

 ともかくも、また読みたい本が読める。市立図書館の南部分室へ行き、3冊ほど借り出してきた。

 1冊目は入り口近くのディスプレイでふと目に留まった本。片岡義男の「豆大福と珈琲」。

 パラッと(めく)ってみるだけのつもりで手に取ったのだが、1ページ目の書き出しで吸い付けられてしまったので借り出した。短編集だ。

 表題作の「豆大福と珈琲」は、情の希薄な学者の両親の代わりに祖父母に育てられた主人公が、自分なりに再定義・再構築した家族愛に目覚めていく、というものだ。ただ、こう書くと主人公は冷酷漢のような感じがするが、決してそうではなく、暖かくのびのびと育てられた善人である。

 片岡義男独特の端正な文章がよく合う内容だ。

 2冊目は、好きな作家である吉村昭の「雪の花」。

 江戸時代に種痘を普及しようと奮闘した福井県の町医者、笠原良策の物語である。

 最後に、「絵でみる江戸の食ごよみ」という本。これも、単に目についた本を手に取っただけだ。1冊目の「豆大福と珈琲」の近くのディスプレイに置かれていた。「食べ物」が市立図書館南部分室のこのところのテーマらしく、そのディスプレイに置かれている本は全部食べ物が関係するものだった。

 読んで字のごとく、江戸時代の食べ物について、絵入りで分かり易くまとめた新書だ。

 図書館の帰り、明日に控えた衆議院選挙の期日前投票をしようと思った。私の住む新越谷では、図書館にほど近い新越谷駅のコンコース内に、仮設の建物で期日前投票所が設けられるのだ。しかし、投票所に詰めかけた数百メートルに及ぼうかと言う長蛇の列を見てウンザリし、期日前投票はやめにしてしまった。明日、ノーマルに投票すればよい。

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