読書

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 去年の秋にNHKで見たドラマ「(くらら)」の原作が図書館にあったので借りた。

 葛飾北斎の娘、應為(おうい)をモデルにしたもので、朝井まかての作品だ。

 以前から読もうと思い、図書館に行くたびに朝井まかての文庫本の棚へ寄るようにしていたのだが、いつ行っても、ない。検索端末で調べると在架と出るのだが、棚にはない。おかしいなあ、と思っていたら、単行本のほうにあった。文庫本と単行本は、同じ番号が振られているが、棚が離れているのだ。最初から気づいておけばよかった。

 しかし、そのせいで思いがけず面白い読書もできたからよしとしよう。朝井まかての文庫本の棚へ行ったときになんとなく借りた「御松茸騒動」という本が面白かったのである。

「天皇の代替わり」とは何だ、許さん

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上記記事から引用、下線強調は佐藤俊夫による。

 天皇の代替わりの儀式を検討する政府の準備委員会が30日、基本方針を決定した。即位の儀式は基本的に前回を踏襲するため、新たな論点は十分に議論されず、課題も残った。【野口武則、高島博之】

 野口、高島と署名入りだが、「天皇の」「代替わりの儀式」とは何だ、「代替わり」とは。呼び捨てか!?大学出てるクセにこういう書き方しかできんのかこのお悧巧(りこう)バカどもは。くっそー、毎日め……。

 そうかと思うと、右翼新聞の産経までが「皇太子さま」なんぞと書いていやがる。

 ちゃんと「皇太子殿下」と書かんかァアア、アホンダラがあああ!

 不敬だこんなものは。許さん。

時事寸感

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 誠に(もっと)もな論である。

 こういう、別面からの論がなければならない。また、我々はこれを読まなければならない。そしてあれから、こういうものが読める時代にかわった。あれから、読んで考え込むことができるほどの時間が経った。

朧月夜(おぼろづきよ)

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朧月夜(おぼろづきよ)朧月(おぼろづき)(おぼろ)

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 「朧月夜(おぼろづきよ)」・「朧月(おぼろづき)」・「(おぼろ)」という季語がある。

 三つとも似たような言葉であるが、あらためて歳時記を引いてみると、それぞれ別のものとして記載されている。

 以下それぞれ、「角川俳句大歳時記『春』」(ISBN978-4046210319)から引用した。

(p.50から)

朧月夜(おぼろづきよ)三春 (傍題 朧夜(おぼろよ))

■ 解説  ぼんやりとかすんだ春の月の夜。空気中の水蒸気によって月がほのかにぼやけて見えるさまは、春ならではの濃密な情緒を感じさせる。肌にさわる空気もなまぬるく、幻想的、官能的な雰囲気に満ちた季語であるだけに、()き過ぎにならないように作句上の工夫が必要となる。(藤原龍一郎)

(p.75から)

朧月(おぼろづき)三春 (傍題 月朧(つきおぼろ)淡月(たんげつ))

■ 解説  春月のなかでも特に朧にかすむ月をいう。あるいは地上の朧の濃くないときでも、この季節に多いヴェールのような薄雲の広がる夜には、雲を通して月は朧に見え、(かさ)がかかることも多い。いずれにしても、秋の澄み渡った空に皎々(こうこう)と照る月とは対照的に、滲んだ輪郭を以て重たげに昇るのが朧月である。湿り気を帯びた温かい夜気が辺りを包み、折しも咲く様々な花の芳香もあいまって、朧月には仰ぐ者の春愁を誘う趣がある。(正木ゆう子)

(p.76から)

(おぼろ)三春 (傍題 草朧(くさおぼろ)岩朧(いわおぼろ)谷朧(たにおぼろ)灯朧(ひおぼろ)鐘朧(かねおぼろ)朧影(おぼろかげ)庭朧(にわおぼろ)家朧(いえおぼろ)海朧(うみおぼろ)(おぼろ)めく)

■ 解説 春になって気温が上がると、上昇気流が活発になり、微細な水滴や埃が上昇して大気の見通しが悪くなる、というと身も蓋もないが、それを昼は霞といい、夜は朧とよべば、とたんに情緒を生む。ぼんやりとかすんだ夜気のなかでは、ものの輪郭も色も音もどこか奥床しく優しげで、そのために多分に気分を伴って使われることが多く、草朧、庭朧、鐘朧、海朧、谷朧などと美しくいう。語感も柔らかく、曖昧さをよしとする日本人の美意識にかなった言葉である。(正木ゆう子)

読書

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 「プリズンの満月」読み終わる。

 東京裁判に対する作者の抗議の思いがにじみ出るようで、いい本だと思った。

 あとがきにあるが、登場人物や出来事は事実だが、そのリアリティにもかかわらず主人公の刑務官は架空の人物で、モデルはいないそうである。

 巣鴨プリズンが、その廃止直前にはほとんど刑務所としての機能をなくし、戦犯らがほぼ自由に外出や外泊をしていたことなどを、本書で初めて知った。

花筏(はないかだ)

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花筏(はないかだ)避けて水棹(みざお)の不慣れかな   佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

(平成25年に詠んだ俳句。……最初は「避ける」で読みました。)

読書

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 仕事の帰りに図書館へ寄り、一冊借りる。

 吉村昭の「プリズンの満月」。

 読み始めてみると、期待通りの吉村昭作品なのだが、その一方で、極東軍事裁判への静かな憤りが感じられる。