くずし字

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 博物館などへ行った際、古い文書のほとんどが私には読めないのがもったいなく、もう少し勉強しようと思い、右の本を購入した。

 読んでは見たものの、やはり身に付きにくく、あまり実力が付いたような気はしない。

 多分、私だけではないと思う。同じ日本語、同じ漢字なのに、日本人のほとんどにはもはやこうした文書は読めないと思う。

 左写真の文書は同書から引用した。読めるだろうか。多分普通の人でこれが読めるというような人は皆無だろう。

 写真の文書を読める漢字に書き起こしてみる。

(「古文書くずし字見わけかたの極意」p.178~179から引用、左上写真同じ)
乍恐口上之覚

一 此度御制札文字難相見文字有之候ハヽ

墨入御書替之義被仰附 依之御

制札壱枚文字難相見ヘ所も有之候ゆへ

御書替等之義御願奉申上候所御聞

届ケ被為 成下難有奉存候

 ……これでもまだ普通の人には読めないと思う。

(同書より)
おそれながら口上(こうじょう)(おぼ)

ひとつ このたび 御制札(ごせいさつ) 文字 あい見え(がた)き文字 これあり(そうら)わば

墨入れ お書き替えの義 (おお)せつけられ これにより 御

制札 一枚 文字 あい見えがたきところも これあり(そうろう)ゆえ

お書き替えなどの義 お願いたてまつり申し上げ(そうろう)ところ お聞き

届けなしくだせられ 有り難く存じたてまつり(そうろう)

 音読できるように現代仮名(かな)(づか)いにしてみたが、それでもまだ意味がわからないと思う。

大変恐縮ですが申し上げます。

このほど、公共掲示板の文字が見えにくくなってきておりましたところ、

はっきりした文字に書き直すようご指示を頂きましたので、現状を確認いたしました。

その結果、公共掲示板の一つに文字が見えにくくなっているものがあることを把握いたしました。

書き直し作業について許可くださいますようお願いしておりましたが、

ご許可下さいましてありがとうございます。 

(佐藤俊夫訳)

 昔は読み書きを習った者なら子供でもこういう文書を読んでいたのだそうだから、本当にもう、同じ日本人ではないような感じすら、する。

妻の携帯電話を安いものに替える

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 先週の日曜日、妻の携帯電話を安SIMとともに新調した。今日(6日後の土曜の昼)に届いた。ASUSの「ZenFone 4 Max (ZC520KL)」だ。

 SIMは加入しているプロバイダ「OCN」がサービスしている「モバイルONE」だ。マツコ・デラックスが宣伝しているアレである。

 これまでにも娘二人の携帯電話はキャリア純正からMVNOの安SIMに移行してきており、経験済みの事ではある。

 妻と一緒にさっそくセットアップを始める。この際、妻は常に傍に居させなければならぬ。パスワードなどのセットアップがあるからだ。

 用意するものは、前の電話で使っていたLINEやGmail、プロバイダのpopメールその他のアカウント、申し込んでおいた「MNP予約番号」、クレジットカードの番号、その他一切である。

 それらを手元においておき、箱をあけ、中に入っている紙を読み、全部を書いてある通りに進めれば、なんてことなく移行は終わりである。

 あとは妻に携帯電話を渡し、「しかるべくイジり倒して研究せよ」と言っておけば終了、である。特に気を付けることもない。

 購入した「ZenFone 4 Max (ZC520KL)」だが、気を付けておきたいことがある。スペック表の「無線LAN」の欄を見ると、

無線LAN IEEE802.11b/g/n (周波数帯域:2.4GHz)

……とあることだ。つまり「a/ac」がない、ということで、要するに、

「5GHzのWiFiが使えない」

……ということである。私も私の妻もこれで特段不便を感じるわけではないが、Bluetoothやご近所の無線LANとの干渉が気になる向き、また、(もっぱ)ら5GHzのWiFiを利用しておられる向きなどは、この点を把握しておいた方が良いかもしれない。

春隣(はるどなり)、春近し

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朱も(かく)()の荒肌や春(とな)る   佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

春隣(はるどなり)、春近し

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一口坂(いもあらいざか)

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 昨日、九段・一口坂のあられ舗「さかぐち」で買ったあられと茶で朝食がわり。

 ここのあられはとても旨い。辛口の醤油の味がよく染みていて、緑茶に合う。

 このあられ舗のある「一口坂」を、「いもあらいざか」とも()む、ということを先日初めて知った。お茶の水の聖橋のたもとに、古い古い稲荷社の跡があり、そこに社の縁起が書かれてあったのだが、その縁起の中で、京都に一口(いもあらい)稲荷という稲荷社があって、その効験は化膿性の病にあらたかであるという。「ゐも」という古語があり、これは「うみ」と同じ意味であるそうで、「ゐも洗ひ」と「うみ洗ひ」は同じ意味だそうである。

 その縁起書によれば、往古は天然痘のことを「ゐもがさ」と呼んだそうで、上の意味からすると、病気の見たまま、そのままである。

 一口稲荷の霊験は、この天然痘によく効いたという。

 「一口坂」という地名は各地にあり、どれも大概は「いもあらいざか」と訓み、その由来もだいたい同じで、疱瘡などへの神仏の霊験に由来するようである。九段の一口坂に限っては、かつては「いもあらいざか」と呼んだが、今は「ひとくちざか」が一般化しているようだ。

 天然痘と一口稲荷の伝説も全国に残っており、「いもあらい」という古語の由来もだいたい同じようだ。

 ただし、なぜ「いもあらい」の和語に「一口(ひとくち)」の漢字を当てるのかは、諸説があるようではっきりしない。

 京都の一口稲荷に関しては、膿を洗って効験あらたかな社傍の池への入り口が一つしかなく、ために「一口」となったという説、あるいは、唱え(ごと)をたった一口(ひとくち)奉るだけで効験が現れたから、などの説があるようだ。

 九段の一口坂に関しては、「一口(いちぐち)氏」という山城国の豪族がここに住していたのが由来である、という説がある。

今週雑感

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世界も変

 「虚構新聞」のエントリじゃないよな、と何度も確かめた。

以下記事より引用

 【ジュネーブ=笹沢教一】スイス政府は、ロブスターなどの甲殻類を生きたまま熱湯に入れてゆでる調理法は、苦痛を与えるとして禁止する改正動物保護法を3月1日から施行することを明らかにした。

 改正法は、「甲殻類は複雑な神経系を持ち、痛みに敏感」とする学説に基づき、提案された。生きたままゆでる行為が「中~重度の苦痛を与えている」というのが理由で、食品安全獣医局は、電気ショックで気絶させて痛みを感じない状態にしたり、包丁を入れて素早く絶命させたりした後にゆでるよう指導している。改正法は、輸送時に保存のため氷で冷やすことも禁じ、自然環境に近い状態を維持するよう求めている。

 ただ「ロブスターが痛みを感じることは証明できない」(米ポピュラーサイエンス誌電子版)と疑問視するメディアもある。

 牛や豚や鶏はどうなんだと問い詰めたい。

野中広務氏死去

 何かリベラルな感じもあるせいで、好きではなかったが、良い政治家で、正しい人で、硬骨漢であったように思う。祈冥福。

人を愚弄し、バカにする

 アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ氏は、世界一の強者ではあるかもしれない。自由主義国家随一の強者ゆえ、場合によっては批判に甘んじなければならないことだってあるだろう。

 そうであるにもせよ、やっていいことと悪いことがあると思う。これは愚弄以外の何物でもない。

 ドナルド・トランプ氏が可哀想になった。トランプ氏に品がないとかなんとかいうより、このお高くとまった、なんちゃらハイム美術館の学芸員風情の低劣さに憫笑(びんしょう)を漏らしてしまった。

 ドナルド・トランプと言う人を選挙によって選んだアメリカの一般の人々への、嘲笑であり愚弄であり、挑戦でもある。

ううむ、参った(笑)

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 Youtubeからメッセージが来た。

 なんだかわかりにくいことが細かい字でゴチャゴチャ書かれているが、端的にまとめると、

「キサマら視聴数の少ないカスどもには、今後カネは払わねえ。反論も受け付けねえ。以上だ。」

……ということが、非常に論理的かつ丁寧な言葉で書かれているのである。

 是非もない。

 うーん、毎月、レンタルサーバのレンタル料とかドメイン代程度が稼げていたので、残念である。うーん、チャンネル登録者1000人って、私には無理だもんなあ。

 参った(笑)。

 まあ、かくなる上は、動画コンテンツは自分のサーバのみに置くしかないよね。トラフィックがYoutubeに流れるのは無駄、ってことだもんな。

人権って、文明って

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 フランスの徴兵制のことがニュースになっており、興味深い。

 というかむしろ、普通の人々は「フランスが徴兵制を廃止したのって、たった17年前の2001年なんだ!?」というような新鮮な驚きも隠し得まい。

「あんな『基本的人権発祥の国』で!?ヨーロッパきっての文明国で!?」

 ……「人権」って、そして「文明」って、なんなんでしょうね。言えるのは、「軍事」と対立するようなものではないってことでしょうよ。

馬鹿なのだろうなあ、この人たち

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 下のようなニュースを見ると、もう、怒るとか問題点を覚えるとかいうのを通り越して、「ふはは……」と乾いた笑いさえ漏れてしまう。この場合、「笑い」と書くより「(わら)い」と書いた方がよく(はま)るかも知れない。

(上記事から引用)

 外敵をつくりだし、市民に戦争やむなしとの感情を抱かせることにつながる

 いやもう、なんでこんな変ちくりんな理屈になるのか。もはや彼らが宇宙人かなにかのように思える。

 まあ、自分が正しいと信じたことを一生懸命やっているのだから、「悪」ではないと思うが、しかし、「馬鹿」なのではあるだろう。

(桑田佳祐『すべての歌に懺悔しな!!』より)

♪ 大学出たって馬鹿だから
 常識なんかは通じねェ

 市民活動家に限って高学歴でお偉いと来ているから始末に悪い。

 こんなの、同じ労力をかけて、北朝鮮に「ミサイル撃たないでください」と言うのが本来の(スジ)である。

 在日朝鮮人にヘイトスピーチなどで意思表示したり、(いわん)や彼らをいじめたりしても無駄なのは知れ切ったことだ。彼らは金正恩(きんせいおん)の代理などではないのだから、そんなことはするだけ無駄だ。

 意思を表示するなら、北朝鮮政権にメッセージを伝えなければならない。

 報道や外交などの「言葉によるもの」だけがメッセージとは限らない。メッセージには様々な種類があるのだ。動きをもって知らせる「戦略的メッセージ」というものもあるだろう。そうしたメッセージをどのように形作るかということを考えると、おのずと何をしなければならないかが見えてこようというものだ。

 この「馬鹿な人たち」には、そのようなことはまったくわからないと思う。だが、思うに、議論するだけ無駄でもある。こういう馬鹿な人たちは、そうした大切なことどもを、永久にわからないままでいいのではないか、とも思う。彼らは無明(むみょう)の幸福のうちに一生を終えるのだろう。結構なことだ。