葬送のフリーレン

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 最近再び漫画をよく読むようになった。今度は話題の「葬送のフリーレン」、アニメーションを全話見、既刊の単行本12巻を全部読んだ。

 この作品は、主人公のフリーレンがエルフであるため千年を超える寿命を永らえることが物語のキー・ポイントになっている。

 こういう疑似ヨーロッパ風世界観――『ナーロッパ』などと言うようだ。『小説家になろう』というサイトの『なろう』が由来らしい――の物語に出てくるエルフやオークは、どれもがイギリスの古典的名作「指輪物語」に出てくるものが原型となっているそうな。

 「指輪物語」は先の大戦中に作家トールキンが書いたものだという。有名で映画にもなっているが私は未見・未読である。今度映画を見てみようと思う。

 さておき、そうすると、この前から楽しんでいる「異世界おじさん」のヒロイン、「ツンデレエルフ」ことスザイルギラーゼガルネルブゼギルレアグランゼルガ=エルガ(この長い名前も物語のちょっとした鍵になっている)も、同じく長寿なのだろうが、今のところ物語には彼女の歳は出てきていない。これからなにかそれを軸にした話になるのかもしれない。

 どちらもまだ連載中の作品なので、ある一定のファンとの対話性というのもあるのだろう。これからが楽しみだ。

漫画及びアニメ「異世界おじさん」と私

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 標記「異世界おじさん」。面白くて、何度も読み返し、アニメも全部見た。

 連載開始は5年前の6月から、単行本の1巻は同じく11月、アニメの放映は今年の春までだったから、流行からは少し遅れて楽しんでいることになる。

 とはいうものの、私がこの漫画を知ったのは令和元年(2019)頃のことで、割と早くから注目してはいた。最寄の旭屋書店にフラッと立ち寄った際、「立ち読みお試し」で第1巻の半分くらいに減らしたものが書棚に吊るされていた。それを読んでとても面白かったので、以来ずっと全部読みたいものだと思っていたのだ。

 その後、この漫画を読みたい読みたいと思いながら読まずにうち過ぎてしまった。これほどの大ヒットになったり、アニメ化されたりしていたことは全然知らなかった。単純に忙しかったからだ。

 私は令和4年(2022)に40年間勤めた自衛隊を定年退官して会社員に “漫画及びアニメ「異世界おじさん」と私” の続きを読む

新コロ時疫籠(じえきごもり)と「異世界おじさん」その他

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 「新コロ」COVID-19感染症に(かか)ってしまい、6日間会社を休んだ。

 新コロは既に先月から「5類感染症」に格下げになっており――と(しる)すのもいかにも手慣れた風だがさにあらず、『5類感染症』という言葉や分類が結局のところ何なのかということを、自分が(かか)ってから追ッ取り刀(おっとりがたな)で検索し、改めて知った次第――そこまでピリピリする状況ではなくなって “新コロ時疫籠(じえきごもり)と「異世界おじさん」その他” の続きを読む

訃報

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 人気漫画、ダークファンタジー「ベルセルク」の作者、三浦健太郎氏が亡くなったという。

 「ベルセルク」は私が20代の頃、昭和末から連載され続けている漫画だ。50歳を過ぎた今も愛読している。月刊誌連載にもかかわらず40巻を刊行して今もなお未完であり、続刊が待たれていた。

 最近は連載も間欠的となり、三浦氏が執筆に苦労されている様子が察せられていた。大動脈解離による急逝との事であるが、恐らくは強いストレスなども関係していたのだろうと想像される。

 亡くなるにはあまりにも若すぎ、その才能は惜しんでもなお惜しみ足りない。祈冥福(めいふくをいのる)

読書

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 「カラオケ行こ!」という漫画を長女が購入している。チラッと見たところ、いつぞやツイッターで誰かが一部を引用していて、見覚えのある絵柄だ。

 興味を覚えたので読んで見た。

 さすがは話題作である。物語にはスピード感があり、しかも笑わせる。面白かった。

知らないしウドンで

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 面白くなく、屈託したので、Googleに「知るかアホ」と入力してみた。

 そうしたら、「知るかバカうどん」という漫画家が出てきた。

 何が何だかサッパリわからないが、ものすごくグロナンセンスなエロ漫画家らしい。

 大阪出身の女性、とある。

 左掲のように公刊もされているようだ。覚えておいて機会があったら読んで見よう。……と言っても、国会図書館で読むことになると思うが……。

 天晴(アッパレ)という他ない、素晴らしいペンネームだと思う。

読書

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 今日は最近には珍しく、漫画である。

 通勤電車の優先席窓のステッカー広告に、左の「能面女子の花子さん」というのが出ていて、(かね)て「なんじゃこりゃ」と興味を()かれていた。

 昨日Amazonの広告に出てきたので、「試し読み」機能で冒頭を少し読んで見たら意外に面白い。Amazonのポイントも溜まっていて、それを使えば買っても0円だったので、購入して既刊の6巻を全部読んだ。

 面白かった。

 主人公の能面女子こと泉花子は、家の伝統の事情で一日中能面を(かぶ)ったままという謎の女子高生である。しかし、成績優秀で優しく明るく器用で(しと)やか、顔は能面のために謎だが体はEカップの巨乳ナイスバディ、能面のために多くの人から敬遠されてはいるものの、一部の仲の良い友達にはとても愛されているという娘である。

 学園ラブコメディと言えるが、物語はどれもホンワリとしたあたたかいもので、読んで疲れない。

 連載そのものは4年も前から行われていて、それで単行本がやっと6巻ということだから、恐らく月刊誌連載なのであろう、と想像をつけたが、果たしてスタート時の掲載誌の「ITAN」(講談社)は隔月刊で、しかも一昨年既に休刊となっているようだ。今は同社の「BE-LOVE」誌とWeb連載「コミックDAYS」のみになっているそうである。

異世界転生もの

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 最近あまり書店に行っていない。ずっと平凡社の古書「世界教養全集」ばかり読んでいることと、仮にそれでなくても、Amazonで本を求めることが多くなってしまっているからだ。

 そんな最近ではあるが、一昨日、新越谷駅近くの蕎麦屋「SOBA 満月」さんへ蕎麦を手繰りに行った帰り、珍しく新越谷VARIEの旭屋書店へフラリと入ってみた。

 漫画の棚へ行ってみた。以前はBL(ボーイズ・ラブ)ものばかりが並び、腐女子が(たむ)ろして瘴気(しょうき)が立ち込めていた(あた)りの品揃えがガラリと入れ替わっていて驚いた。

 全部「異世界転生もの」に入れ替わっていたのである。

 異世界転生ものについては、去年、私が司会をしているささやかな読書サークルの参加者から「最果てのパラディン」(柳野かなた著)という本を教えてもらい、そういうジャンルが流行している、ということを知ったばかりである。残念ながら私はこの「最果てのパラディン」については未読なのであるが、その参加者女史によると大変面白いのだという。

 最近の漫画売り場は「体験立ち読み」サンプルが吊るしてあるなどして親しみやすくなっている。旭屋には「とんでもスキルで異世界放浪メシ」(赤岸K著)というのと「異世界おじさん」(ほとんど死んでる著)の2冊の、それぞれ第1巻が立ち読み可になっていた。

 2冊とも読んでみた。どちらも非常に面白かった。

 特に二つ目の「異世界おじさん」は、もう既に異世界放浪は終了して通常の世界へ戻ってきたところから話が始まっていて、もうプロットのバリエーションもこれくらい拡がっているんだな、と感じられた。

 しかし、どちらも続巻は買わなかった(苦笑)。今別の本(言わずと知れた平凡社の世界教養全集)を読んでいるからである。

 なにしろ、コッチのほうは親の生前形見分けみたいなもんだからタダだし。

読書

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 引き続き約60年前の古書、平凡社世界教養全集第5巻に所載の評論「恋愛論」を読む。

 Googleでふと「スタンダール」を検索してみたら、キーワード・サジェスチョンに「症候群」と出る。「スタンダール症候群」というものがあるらしく、何か文学的な偏執症のようなことなのかな、と思いきや、その昔、スタンダールが有名な聖堂のフロアで丸天井の壮大な装飾を見上げて、眩暈(めまい)と動揺に襲われたそうで、そのような症状をスタンダール症候群というのだそうである。

気に入った箇所
平凡社世界教養全集第5巻「幸福論/友情論/恋愛論/現代人のための結婚論」より引用。以下の<blockquote>タグも同じ。
p.316から

 恋する技術とは結局そのときどきの陶酔の程度に応じて自分の気持ちを正確にいうことに尽きるようだ。つまり自分の魂に聞くことである。これがあまりたやすく出来ると思ってはならない。真に恋している男は、恋人から嬉しい言葉をかけられると、もう口をきく力がない。

p.340から

 ある有名な女がボナパルト将軍に突然いった。彼がまだ光栄に包まれた若い英雄で自由に対し罪悪を犯していなかったころの話である。「将軍様、女はあなたの妻となるか妹になるほかはありませんのね」英雄はこのお世辞を理解しなかった。相手は巧妙な悪口で仇を((ママ))った。こういう女は恋人に軽蔑されることを好む。恋人が残酷でなければ気に入らない。

p.355註〈1〉より

「スペイン人の目的は光栄ではなく独立です。もしスペイン人が名誉のためにのみ戦ったのだったら、戦闘は、トウデラの戦い(一八〇八年十一月)で終わっていたでしょう。名誉心は変わった性質をもっています。一度汚されると動けなくなってしまう。……スペインの前線部隊はやはり名誉の偏見に囚われていたので(つまりヨーロッパ風現代風になったのです)一度敗北すると、全ては名誉とともに失われたと考えて壊滅しました」

p.357註〈3〉より

 ああ、時代の哀れな芸術に当たるやいかに辛き。
 子らはいとけなくして、ただ人にもてはやされんことをのみ願う。

ティブルス、一、四。
言葉
丁年

 「定年」「停年」というと、老齢による退職の年齢だが、「丁年」は一人前の年齢、ということだそうである。

下線太字佐藤。以下の<blockquote>タグ同じ。
p.333より

ついにドンナ・ディアナの丁年が近づいた。彼女は父親に勝手にわが身の始末をする権利を行使するつもりだと告げた。

 まだこの評論、半分ほどである。引き続きこれを読む。

小池一夫氏死去

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 漫画原作者の小池一夫氏が亡くなったそうである。

 祈冥福。