読書

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 また少し脱線して、本屋で目についた本を買って読んだ。

ジャンヌ・ダルク

 20年以上前の映画だが、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演 “読書” の続きを読む

自衛隊制度異感

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 40年あまり勤めた自衛隊を定年退官して、はや4年目も半ばを過ぎた。最近、(たま)さかには自衛隊の思い出話なども書くようになった。

 多少、雑感を(したた)めておくのも悪くない。

憲法に関して

 諸論あるところであり、私のような退官自衛官が全員同じ意見とは思 “自衛隊制度異感” の続きを読む

読書

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 引き続き世界教養全集を読む。

 第28巻の最初「福翁自伝」を、日曜日のファミレス店内でビアンコのフリザンテなんぞを一杯飲みながら読み終わった。

 誰知らぬ者もない、かの福沢諭吉の自伝であるから、また「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず “読書” の続きを読む

読書

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 60年前の古書「世界教養全集」を読み続けているが、ふと本屋で見かけた上掲書が気になり、ちょっと脱線して読んでみた。もともとオスマン帝国の歴史に興奮にも似た興味と言うか憧憬を覚えていたからだ。

 それは、イスラム国家であるにもかかわらず、デヴシルメによるイエニチェリ、すなわちキリスト教徒の優秀な少年を改宗させたイケメン揃いの特攻隊をもって東ローマ=ビザンツ帝国を滅亡させ、今もって繁栄するイスタンブール=コンスタンチノープルを陥落させた武勇と、にわかには理解しがたい多様な国家形態が目を惹くからである。

 あの微分音のオンパレードと言える、耳をそばだてさせて止まない独特の軍楽を打ち鳴らしながら、軍船が山越えして金角湾に突入していく様子を想像すると、コンスタンチノープルの首脳陣がそれを見てどれほど肝をつぶしたか、などと思われて興奮する。

 本書は、まずそのコンスタンチノープル陥落をダイジェストして読者を満足させ、次いで、ゆっくりとオスマン帝国の歴史とトルコ共和国の現在までを語る。

 昔からトルコは親日的で、日本もトルコが好きだが、意外に二度の大戦で互いに敵国だったことを意識している人はあまりいないことも、ちょっと触れておきたい。

 

コスタリカの軍事に思う

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 コスタリカは非武装中立だと言うが、トリックはある。

 すなわち、常備軍はないものの、コスタリカの憲法 “コスタリカの軍事に思う” の続きを読む

読書

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 引き続き世界教養全集を読む。

 第27巻の最後、三つ目の「ジョゼフ・フーシェ ――ある政治的人間の肖像―― Joseph Fouché: Bildnis eines politischen Menschen」(シュテファン・ツヴァイク Stefan Zweig著・山下肇訳)を読み終わった。昨日3/20(水)(祝日『春分の日』)行きつけの蕎麦屋「SOBA満月」の開店前の待ち行列で本編を読み終わり、解説は昨日、会社の昼休みに読み終わった。

 いつの時代のどんな人物かも知らないまま読み始めたのだが、これがまた、とても面白かった。

 フランス革命にまつわる伝記と言うことであれば、同じ “読書” の続きを読む

志村けんと柄本明の老妓コント

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 突然だが、その昔の「志村けんと柄本明の老妓コント」というのを思い出した。二人が扮する黒紋付の婆芸者が珍妙な掛け合いを演じ、ゲストの若い芸妓をいじめたりするもので、面白かったが、あのデフォルメされた老妓の完成度を素で楽しめる人というのは、今の世の中には最早いないのではあるまいか。神楽坂あたりで芸者を揚げることのできる大人はあのコントなんて見てなかったろうし、若い金持ち経営者なんかは世代じゃないだろうし。


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葬送のフリーレン 第14巻

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 待ちに待った「葬送のフリーレン」第14巻

 Kindleの定期購読配信を買ってあるので、発売日の未明0時にはすぐに読むことができる。それがKindleのいいところで、しかも一昨日の発売日18日はたまたま去る3月9日(日)に働いた分の代休だったから、ゆっくり読める運びだった。

 だが、3月13日に予定していたシステム運用作業がたまたま起こった別のシステム障害の復旧作業で吹き飛び、それが3月18日に延期になってしまい、帰宅が深夜になった。
 だから読めなかった。

 で、結局、Kindleは既に買ってあるのにも関わらず、職場近くの丸亀製麺でお昼に釜揚げうどんを食べ、向かいにある本屋「くまざわ書店」で葬送のフリーレン第14巻の「特別短編小説付き特装版」が新刊書棚にディスプレイされているのを見かけ、その瞬間気絶してしまった。モールの出口のところでハッ!と目覚めて正気に返ったところ、手にしっかり、第14巻特装版とレシートが握りしめられていた。

 昨夜ゆっくりKindleを読み、さっき特別短編小説を読んだ。面白かった。


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定年退職3年目元自衛官の確定申告

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 ほとんどの自衛隊の同期生、御同輩各位と同じく、定年退職して数年たつ自衛官が「ハテいかほどのものか」と興味津々戦々恐々として迎える退職3年後の確定申告を済ませた。

 大したことはなかった。e-Taxとマイナンバーカードでちゃっちゃと申告、他の控除と差し引き、納税65万円。クレジットカード払いでサクッと爽やか納税。アバヨ、おカネちゃん……ってなもんである。

 さて、なんでこんなことが興味津々戦々恐々なのか。それは、自衛隊の定年制度と退職金制度の特殊さによる。

 自衛官は一般の公務員とは異なり、50代前半~後半にかけて定年を迎える。勤務年数が少ないから退職金も大して多くはなく、ために、口を糊するには私のように会社員になるが、頭が悪く人殺しの技くらいしか芸がない元自衛官なんぞに大した雇い主なんかあるはずもなく、たいていは中小企業の安月給でコキ使われる身の上となる。

 だが、そのような暗澹たる将来が見通せてしまうと、「どれひとつ、自衛隊に入隊して定年まで頑張ってみてやろうかい」などという若者がいなくなってしまう。

 そこで、一般の公務員にはない、「退職金の上乗せ」のようなものがある。「若年定年退職者給付金」というのがそれだ。普通の自衛官であれば、今日現在、1千百万~1千3百万程度が支給されている筈だ。

 ただ、この若年定年退職者給付金、受け取り手の退職自衛官にとっては「退職金の上乗せ」なのだが、法的な建て前は違っていて、「自衛官が在職中、将来への憂いなく任務に邁進できるよう、退職後の生活を扶助するもの」という位置づけだ。したがって、「良い会社に就職して高い給料がもらえるようになった者は、給料が高い分、若年退職者給付金を国に返金せよ」ということになっている。

 制度の建て前はそういうことなのだが、貰い手にとっては、一度貰った退職金を、「お前はその後給料貰いすぎてるから退職金返せ」と言われているのと同じという、阿漕というか、なんともやりきれないシステムになっているのだ。

 しかも、2回の分割払いなのである。2回に分けて支払われるが、1回目と2回目の間に再就職した会社での給与を報告させられる。まあ、若年定年退職者給付金は税金から支払われるものなのだから仕方がないが、支払われる側にしてみると、退官して自衛隊とは縁が切れて、まったく関係のない会社に勤めている者が、なんでもとの勤め先に「私の今の給与はこんだけです」などと報告せにゃならんねん、いくら貰おうが俺の勝手やんけ……と感じるのも無理のないところだ。しかしまあ、文句を言っても仕方がないこともわかっているので、源泉徴収票の原本まで添付して、キッチリ正直に報告はする。

 加えてなおかつ、2度目の分割払いの分は、制度の建て前上退職金ではないのだ。税率の安い「退職所得」ではなく、生活扶助のためにやむなく渡すだけだ、ということで税率の高い「一時所得」で確定申告しなければならないのだ。

 他の控除なしに生のまま払うと、23%の税率、私の場合は160万円強を納税しなければならない。

 で、まあ、医療費に配偶者、扶養、保険料、その他諸々の控除を差し引きして、65万円の納税には収まった次第。


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