映画

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 他の映画の上映前の広告で見て気になっていた「大名倒産」という映画を観に行った。18:10からの上映、越谷レイクタウン、イオンシネマ。

 名優神木隆之介主演。これはもう、面白くないはずがない。

 数年前、宮藤官九郎脚本、主演はもちろん神木隆之介の「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」というのを見に行き、強烈な興奮と楽しさを覚えたものであった。

 今作「大名倒産」は毒のないさわやかな映画で、助演も杉咲花の他、名優揃いだった。楽しかった。

新コロ時疫籠(じえきごもり)と「異世界おじさん」その他

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 「新コロ」COVID-19感染症に(かか)ってしまい、6日間会社を休んだ。

 新コロは既に先月から「5類感染症」に格下げになっており――と(しる)すのもいかにも手慣れた風だがさにあらず、『5類感染症』という言葉や分類が結局のところ何なのかということを、自分が(かか)ってから追ッ取り刀(おっとりがたな)で検索し、改めて知った次第――そこまでピリピリする状況ではなくなって “新コロ時疫籠(じえきごもり)と「異世界おじさん」その他” の続きを読む

妄想・老人自衛官

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 防衛力の増強を打ち出した政権は人材確保のため自衛官の採用可能年齢の上限を撤廃する法律改正を行った。これで、法理上は90歳でも100歳でも自衛官として採用できるようになった。

 意外にも、将来に希望の持てぬ老人達が志願に殺到してきた。防衛省としては定年で退職した元自衛官の志願を内心目論(もくろ)んでいたのだが、思いのほか一般の定年退職老人たちまでもが群れをなして志願票を投函してきた。

 老人たちの心中はといえば、これは単純な愛国心や義勇ではなかった。5倍に増えた防衛費を背景とする1千万円の年俸と死亡時の償恤(しょうじゅつ)金1億円は、老い先短い者にとって死亡保険金代わりの家族への遺産と見れば魅力という他なかったのである。しかも、用無し老人として家族から嫌われながら余生を送るより、いっそ戦争に行って射殺でもされたなら「じぃじはあなたたちのために命をかけて戦って死んでくれたのよ(泣)」などと、日頃冷たい息子の嫁が涙ながらに孫に語るかもしれないではないか。とどのつまり、言うならば、「(うと)んじられて百歳の天寿を全うするよりもいっそのこと戦死した方がマシ」という身も蓋もない自暴自棄である。

 そんな折も折、遂に発動されたのが樺太(からふと) “妄想・老人自衛官” の続きを読む

映画

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 イオンシネマ越谷レイクタウンで「最後まで行く」という映画を見た。他の映画の上映前の広告で知ったものだ。大して興味もなかったのだが、20時55分からのレイトショーで見た。

 最初から最後までまったく救いも笑いもない映画で、見て暗い気分になった。終映が深夜だから尚のことである。この映画のサイトの紹介文には「そして思わずクスッと笑ってしまうコミカルさをスパイスに展開されていきます。」と書かれているのだが、そんな場面は少しもなかった。

 だが、岡田准一と綾野剛の怪演とすら言える名演には鬼気迫るものがあり、それは良かった。

 旧暦四月の十五夜、大きな月の光を浴びながら帰宅する。