太陽

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 評判の映画、「太陽」を見に行った。今静かな話題となっている、昭和天皇の苦悩を描いた映画である。銀座の「シネパトス」というところでやっている。

 なんというか、昭和天皇の人間性に感動したりする映画ではない。いわば、イッセー尾形の渾身の至芸を楽しむ映画、であろうか。

 大衆的な日本人ウケを狙うなら、マッカーサーに国民の食料費として皇室の有価証券を差し出したという例の話なんぞをちりばめたほうが、間違いなくウケる。しかし、あえて(か「あえて」でないかは知らないが)そういった日本人メンタルに訴えるストーリーはまったく採用されていない。

 そういった点で、見る人を選ぶ映画であると言える。特に、日本人はこの映画に「選ばれる」。

 それから、もしハリウッドが同じ映画を作ったら、どうなっていたかなどと、楽しい想像もできる。ハリウッドが手がければ、噴飯映画「パールハーバー」のように、彼らのいわゆる、低劣な「ボーイミーツガール」的馬鹿映画になることだろう。

 ロシア人が作ってくれてよかった。日本人的潤色歴史エピソードが入っていないところを差し引いても、まだしも情念の世界観が滴っているだけ良いと言わねばならぬ。

靖国神社へ行く

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 終戦記念日を靖国神社で過ごした。

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 大変な人出であった。参拝している人々の人相風体は、どう見ても右翼でもなんでもなく、子連れの奥さんあり、職人風の男、サラリーマン、休日のお父さん、ヤンキーにいちゃん、中学生高校生、ごく一部に右翼、生徒を引き連れて大東亜戦史を語って聞かせている高校教師など、ごく一般の普通の人たちばかりであった。これが、普通の、一般の日本人の心なのだ。

 新聞記事を読んで受ける印象と現実とはかくも違う。現実の靖国へ、いったことのない人は是非行ってみてほしい。現地で感得するものと、伝え聞くものとは違うのだ。

○ もらってきたパンフレット一式(PDF文書・3MB)