読書

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 引き続き平凡社の60年前の古書、世界教養全集を読んでいる。先日から第22巻に入った。第22巻は「山行」(槇有恒著)「エヴェレストへの長い道 The True Book About Everest」(エリック・シプトン Eric Shipton 著)「山と渓谷」(田部重治著)「アルプス登攀記 Scrambles Amongst the Alps」(エドワード・ウィンパー Edward Whymper 著)の4書である。

 まず1書目、「山行」(槇有恒著)だ。行きの通勤電車の中、乗り換えて北千住の駅を出たところで読み終わる。

 著者の槇有恒と言えば、「世界のユーコー・マキ」と言われ、ヒマラヤ・マナスルの日本隊による世界初登頂を指揮した登山家である。マナスルの時は登山隊長であって、当時既に62歳であったから自らはマナスル山巓に足跡を刻してはいないが、彼自身はヨーロッパ・アルプスでアイガーの東山稜初登攀や、カナディアン・ロッキーのアルバータ初登頂など、若年の頃は赫々たる世界的成果を残している。

 本書は槇有恒がヨーロッパ・アルプスの登山史や、その自然を愛でる随筆の他、自身のヨーロッパ・アルプス登山記、アルバータ初登頂の記録などからなる。記された山行は数多いが、無論圧巻は「アイガー東山稜の初登攀」と「マウント・アルバータの登攀」の二つである。

 さすがは明治の人で、文章は精緻で読みやすく、臨場感が溢れていてスリリングでもあった。

 引き続き第22巻を読む。次は2書目の「エヴェレストへの長い道 The True Book About Everest」(E.シプトン Eric Shipton 著)である。かのマロリーの話なども出てくるようで、楽しみである。

投稿者: 佐藤俊夫

 50代後半の爺。技術者。元陸上自衛官。2等陸佐で定年退官。ITストラテジストテクニカルエンジニア(システム管理)基本情報技術者

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