電氣菩薩と映像夜間中学/根本敬  その2

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 さて、今回の映像夜間中学は、俺には2回目である。

 前回と同じく整理券ナンバー1番をばゲットせんものと、18時30分には早々と渋谷を訪れた俺であったが、夜間中学上級生らしいどこかのキレイなおねぃさんが先に並んでいて、俺は2番であった。

 ドリンクにグラスワインを選んだのだけれど、店のおにいさんがワインオープナーの調子が悪くて栓を開けるのに手間取り、遅くなった埋め合わせのためか、カップになみなみといっぱいワインが注がれておって、トクをした。

 前回は、新入聴講生の立場をわきまえて遠慮をし、2列目に座った俺であったが、今日は1列目の中央にヌケヌケと陣取り、教科書であるところの「電氣菩薩」初版本をば傍らに置き、万全の態勢である。

 開講前のひとときは、今日の授業に関係があるとのことで、ファンクの巨匠2者、「SLY STONE」と「JB」のライブビデオが上映された。

 根本先生はおよそ1時間遅れでご登場。前回とはうって変わってご健勝そうなご様子。喋りもしっかりし、「前回体調が悪かったのを取り返すために今回は盛りだくさんですよ」と、期待のもてるスタート。

 なんでも、先月はあのフラフラの状態で遠藤賢司氏がらみの仕事もこなしておられたそうで、相当苦労されたということであった。

 今回の講義はまったく盛りだくさんで、前回フラフラになって帰宅したあとの顛末から、明治維新における暦制のペテン、戦争、中国の世襲の戦争被害者、歳若い傷痍軍人、ニールヤングのDNAにひそむロックと諦念、原節子などにまでハナシは及び、待ってましたのエビスネタ、坂上弘が大きく取り上げられた先月の朝日新聞、「川西」のおさらい、平やんのタネマキ、意味と理由と自分探しの哲学、「無意識」の鍛錬について、など、実に濃いものであった。書画投影で大写しにされた川西写真がユラユラと大きくなったり小さくなったりしてるのを見ながら、留守番電話テープに吹き込まれた川西音声をエンエン聞かされると、思わずツボに入ってしまい、吹き出してしまうのを抑えきれない俺であった。

 最後に結論として、「『自分』というのは、探すものではなく作るもの」ということを、SLY STONEとビートルズとジミヘンの引用で説明され、愛と平和と嘘八百を強調されて、2時間に及ぶ今年最後の夜間中学は終わった。

 終了後、「電氣菩薩」にサインを頂いたところ、根本先生は前回体調が悪く、思ったようにできなかったことを本当に気にしておられ、それを取り返すべく今日は盛りだくさんにしたとおっしゃった。そうした物腰、話し振りにも根本先生の誠実なお人柄がにじみ出ていた。頂いたサインはキュートな村田と泳ぐ精子、まったく本当に、今日は俺にとってゴキゲンハッピーな年の暮れであった。

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