「エリーゼのために」、引き続き練習中である。
さてふと気づいた点であるが、楽譜によってペダルに非常に大きな違いがあるのだ。
第1中間部への入り口、「ミ・ファ・ミ、ファラド~」というところの、「ミ・ファ・ミ」なのであるが、私が主に使っている全音楽譜出版の「最新バイエルピアノ教則本」巻末に応用曲として掲載されているものと、同じく全音の、ピアノピースのものとでは、下のように違う。
これは非常に大きな違いである。かたやペダルを踏めと言い、かたやペダルを放せとある。また、ピースのほうにはスタッカートがある点も見逃せない。弾いて聴いてみてもこの点は大きく違う。
「バイエル」のほうだとペダルで音が伸びるが、二つ目の「ラドファド」の和音が三つ目の「ソシドミソド」の和音に混じって聴こえて、ちょっと汚い感じがする。
さりとて、ピースのほうだとなんだか、あわてて弾いているみたいだ。
ネット上の他の方の演奏では、だいたい「ピース」のほうと同じ「ペダルなし、スタッカート」で弾いているようだ。私のピアノに内蔵されているデモ曲もピースと同じである。
「初心の練習者は楽譜に忠実に」というのが基本であるとは思うが、楽譜のほうでこうも違うと、練習者としてはどうしたらいいかわからなくなる。
こんなときにはやはり自分で判断するのだろう。
私はバイエル修了程度で、バイエルの教本で練習してきたのだから、バイエル所載のものに従うことにしよう。これまで弾き慣れていることでもあるし。