熟慮した決定案を上司に持っていくと、上司はそれを「変えるのが仕事」と感じてしまい、あっちこっちいじくり出して収拾がつかなくなる。
しかし、幾つか案を並べ、決めずに持っていくと、上司はそれを「選ぶのが仕事」と感じ、その中からどれか正しい案を選ぶ。
……という話を、どこかで見るか聞くかした。
付け加えるなら、今、壮年である者は、大抵は「改革病」というものに
時間の制約などで、多案を作る暇がなく、決定案を持っていくしかない場合がある。こういう時にこの「改革病」の人に「正しい案」を持って行ってはいけない。改革病に罹った今の壮年は、それをへんちくりんに変更しておかしくしてしまうことこそが正義だというふうに洗脳されてしまっているから、最初から正しい案を持って行ってしまうと、それが通らなくなってしまうのだ。
そこで、こういう上司が相手の場合は、「間違った案」を作って持っていくとよい。そうすると、上司は「何だこの案は!まったく最近の若い奴はなっちょらん!!バカ者が!」と怒り出す。コッチの評価は下がり、給料は増えないが、しかし、上司は正しい方向へ案をカスタマイズしはじめるので、組織としては正しい方向へ進む。
まあ、こういうワザは、私のように出世を捨てた世捨て人でないとキメられませんので、おすすめはできませんね。