水の秋の片聞

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PHM08_0362 戦前の日本は航空大国であった。「えっ、そんなバカな?」と思う向きもあるかもしれないが、本当だ。

 わかりやすいところで、子供さんのおられる方や、あるいは自分がお好きな向きは、街の模型屋さんやホビーショップをあらたまった目線で覗いてみるといい。置かれている模型の、半分は戦前の日本の飛行機ではなかろうかと思うくらいである。戦前から戦中、日本がこんなにも多くの種類の飛行機を製造していたのかと目を見張ることだろう。まあ、現代の模型ファンの嗜好にあわせてそうなっているという点も無視はできないが、それでもその数は異様なくらい多い。

 アジアで航空機の自力製造ができた国は、当然と言えば当然だが、戦前には日本だけであった。中国は眠れる獅子というよりもずーっと寝てばかりの雄ライオンみたいなものだったし、いわんや朝鮮半島、東南アジア、南洋、インド、どこの国だって工業なんてものはないも同然だったのである。飛行機を設計し、つくり、飛ばすという、そこまで行き着くことすらできなかったアジアの貧しい状況の中で、大日本帝国だけが異様であった。

 今も、アジアは貧しい。涼しい顔をしているのは中国、韓国、日本くらいなもので、躍進中の中国にしたって、地方の農村戸籍の人たちなど、哀れをはるかに通り越した貧しさだと聞く。ましてや東南アジア、南洋方面など推して知るべしだ。

 そんなアジアの中で、明治以来の日本人の、飛行機を作れるようになるまでの努力というか頑張りというか、その急激な躍進ぶりは、もう、痛々しいくらいである。頬かむりをして田んぼを耕し、米を作って泥鰌をすくっていた人たち、あるいはショーグンの命令一下、カタナでハラキリをしていたような人たちが、黒船の号砲一発でびっくりするや、(くわ)や日本刀を放り出して、あれよあれよと近代工業技術の粋といえる航空技術をわがものにし、またたくまに飛行機を量産するようになったのだから、如何に倨傲(きょごう)の欧米白人といえども当惑せざるを得ない。彼らが、

「これは何かの間違いじゃないだろうか。というか、コピー、そう、コピーだろう!!猿に飛行機なんか作れるわけがないんだから、ジャップの飛行機は全部コピーだ!HaHaHa!」

……と思い込もうとしたのも無理はあるまい。しかもなお、その猿の数多の飛行機が太平洋を横切ってきて、一発パール・ハーバーをやらかして見せたのだから、我を忘れて激怒もしようというものだ。「猿のくせに、ナニヲ!」というわけである。仕返しの原爆はいくらなんでもやりすぎだったが……。

 さて、そんな戦前の日本の飛行機だが、昭和期も十年代に入ってからの陸軍、次いで海軍の飛行機の命名が、漢籍風・国風で、なんともいえない味わいのあるネーミングなのだ。昭和15年(1940)頃までは、ご存知の「零式艦上戦闘機」だの「97式戦闘機」だのと、味も素っ気もないナンバリング命名だったのだが、この頃以降になると制度が変わり、渋い名前を付けるようになった。

 私が覚えている限りでも、隼・鍾馗・飛燕・疾風・屠龍・呑龍・飛龍、雷電・紫電・紫電改・強風・烈風・銀河・流星・彗星・彩雲・紫雲・櫻花・梅花・橘花・秋水…等々、すばらしいネーミングの数々なのである。

 今、上にずらりと挙げた中で、最後に「秋水」というのがある。

 このロケット局地戦闘機そのもののことは、別のサイトでマニアの方々が深く語り尽くしているので、あらためてここでは触れまい。私としてはちょっと変わって、「秋水」という言葉そのものについて触れたい。

 私がいつもリツイート・シェア等している「今日の季語」というのがある。これはツイッターで林さんという方が、かれこれ1500日以上も休まず折々の俳句の季語を紹介しておられるものだ。林さんは大学の教員を定年でお辞めになった方だそうである。その今日の季語が、この「秋水」なのである。

 今日の季語のほうは上記URLでご覧いただくとして、あらためて手元の歳時記(角川のもの)を繰ると、次のように書いてある。

【以下引用】

秋の水  秋水 水の秋

 秋の水は透明で美しい。その曇りのないさまは、研ぎ澄ました刀の譬えにも使われる。「水の秋」は水の美しい秋を讃えていう。

(例句は抜粋)

秋水の(ひかげ)ることのまたはやし  倉田紘文

秋水がゆくかなしみのやうにゆく  石田郷子

【以上引用】

 「研ぎ澄ました刀の譬え」「曇りのないさま」といった季語の本意が、今は悲しく心に響かないだろうか。

 旧海軍が終戦間際に作ったロケット戦闘機の命名を「秋水」とした本意がどこにあったかは、今となっては不明ではある。

 あげて徹底抗戦を唱え、数千人という乗組員もろとも戦艦大和を特攻に差し向けて死なせるという暴挙に出た海軍といえども、やはり内心、軍人ひとりひとりの心の中に、もうこの戦は長くはない、という意識は、やはりあったものと思う。

 そうした意識が、知らず知らず、崩壊してゆく航空大国・大日本帝国への名残惜しさとなって、詩情横溢するこの季語を、その終末期にあたって出てきた特殊な戦闘機に付けさせたのではあるまいか。

 このように思ってから、まさか作者は戦闘機のことを詠んだのではあるまいけれども、例句の二つ、

秋水の(ひかげ)ることのまたはやし  倉田紘文

秋水がゆくかなしみのやうにゆく  石田郷子

……これを鑑賞すると、なんとも言えぬ懐古の情、秋の詩情があふれる気がする。

ブログの性能が低下するので、OCNと次のようにやりとりした。

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ブログの記事のフッタに、「読者が記事を Twitter で他のユーザーに通知できるようにするためのリンクを表示する」設定をすると、実用にならないほど表示が遅くなります。

 記事10件ほどならなんとか我慢できるレベル(10秒~30秒くらい)ですが、20件ほどになると等比級数的に遅くなるように感じられ、50件ほどになると完全に反応しなくなります。

 「ツイッターへのリンク表示」を完全に止めると、記事が100件ほどあってもストレスなく迅速に表示できます。

 せっかくの機能ですが、到底実用レベルにないように思います。
 幾分料金も払っておりますので、調査の上、改善してください。


お客様
平素はOCNサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
OCNテクニカルサポート担当 高橋と申します。
このたびは、OCNブログ人サービスをご利用に際し、ご不便を
お掛けし申し訳ございません。
お問合せいただいております、記事のフッターに[Twitter]ボタンを
設置することで表示速度が遅くなる件についてご返信いたします。
お知らせいただきました<http://t-sato.blog.ocn.ne.jp/>へアクセスを
しましたところ、[Twitter]ボタンがございませんでしたので、
よろしければ[Twitter]ボタンを設置していただき、こちらの窓口で
確認をさせていただけますでしょうか。
なお、件数により反応がなくなる状況ですが、ブログへアクセスすると
どのような状況になりますでしょうか。
例:画面が真っ白になる等
お手数をお掛けいたしますが、お客様からのご連絡を
お待ちいたしております。
その他、ご不明な点がございましたら、ご連絡ください。
今後ともOCNサービスをよろしくお願いいたします。

OCNテクニカルサポート担当 高橋OCNテクニカルサポート担当 高橋 殿
 標記について、指示のとおり設定しました。
 例えば、http://t-sato.blog.ocn.ne.jp/ は表示は遅いけれども、待てばなんとか動きます。
 しかし、https://satotoshio.net/oldblog/my_housing/cat5484241/ は、常識的な時間内での表示はほとんど不可能で、マウスやキーの入力を受け付けなくなり、やがてブラウザのタイトルバーに「(応答なし)」が表示されます。かなり記事が多いのは確かですが、常軌を逸した量ではなく、事実、Twitterボタンを表示しないようにすれば、数秒で迅速にページの表示が完了します。
 なお、このように調査のために状況を再現している間、私のブログは正しく見ることはできません。
 こういうことは、ユーザの実運用環境をもって試すのではなく、そちらのしかるべきテスト環境などを用いて再現・検証すべきです。
 こちらは正しく月々の料金を支払っておりますので、状況が良くなるまでの日にちを勘定し、日割りで返金してください。

お客様

平素はOCNサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
OCNテクニカルサポート担当 石橋と申します。

不在の担当 高橋に代わりご返信いたします。
たびたびのお問い合わせをいただき、大変お手数をおかけしております。

お問合せいただいております、記事のフッターに[Twitter]ボタンを
設置することで表示速度が遅くなる件についてご返信いたします。

弊社複数の環境より確認させていただいたところ、トップページ
(記事件数20件)は正常に表示されておりました。

また、お知らせいただいたURLはカテゴリーの「ピアノ」でよろしいで
しょうか。

こちらも弊社複数の環境で確認したところご申告の通り表示にかなり
時間がかかりました。

[Twitter]ボタンをフッターに表示させた場合、記事の末尾に
ツイートの件数を表示させるため、一件ずつ照会をかける為
1ページ内の記事数が多い場合は表示にお時間がかかります。

誠に申し訳ございませんが、1ページ内の記事数が多い為、表示時間に
影響がでているかと存じます。

お手数ですが、[Twitter]ボタンをフッターに表示させる場合は
現在ご利用しているカテゴリーを複数に分けてご利用いただきますよう
お願いいたします。

ご希望に添える回答とならず誠に申し訳ございません。

このたびのお問合せ内容はに関しましては、今後のサービスの改変に
役立てて参りたいと存じます。

なお、弊社担当より動作の確認のお願いをさせていただいたことによる、
表示動作の低下に関してご料金をお返しすることはできかねますので
何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。

今後ともお客様に快適にサービスをご利用いただけるよう、
社員一同努力して参りますので、末永く弊社OCNサービスを
よろしくお願い申し上げます。


OCNテクニカルサポート担当 石橋 殿

 佐藤と申します。

石橋殿 Wrote…
>なお、弊社担当より動作の確認のお願いをさせていただいたことによる、
>表示動作の低下に関してご料金をお返しすることはできかねますので
>何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。

こういうことでは、つまり、あなたがたのしていることは、

○ 私の訴えを、何ひとつ解決できなかった。
○ ただ単に、私のブログを使って、状況を確認しただけ。
○ しかも、私に手数をとらせた。

ということです。
そんなことで、よく「テクニカルサポート」などという大看板を上げていられるものです。

>一件ずつ照会をかける為
>1ページ内の記事数が多い場合は表示にお時間がかかります。

そんなことは私はとうに見て取っており、迷惑をこうむっていて、あなたにわざわざ教わらなくてもよくわかっております。

>このたびのお問合せ内容はに関しましては、今後のサービスの改変に
>役立てて参りたいと存じます。

「今後」というのは、具体的にどういう計画ですか?筋道だてて逐一、わかりやすくかつ速やかにご説明を願います。