Today’s drinking and snacks 今日の酒肴・木の芽しらす

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 改元を寿ぐ。一夜明け、まことに良い晩春のみぎり、である。

 しらすを木の芽醤油で和え、一杯やった。

 木の芽は近所に住む姑の家の庭にひとりでに生えたものだ。それを、今の時季になるといつも分けてくれる。

 例によって動画に撮り、YouTubeに上げた。

 飲んでいる酒は、いつもとちがって「都ほまれ」という銘柄だ。いつも行く近所のウェルシアではなく、少し離れた「ベルク」というスーパーで買ったものだ。

 読んでいる本は、引き続き平凡社の50年前の古書、「世界教養全集 第1巻 哲学物語」(ウィリアム・デュラント著)である。

Today’s drinking and snacks 今日の酒肴・梅肉胡瓜椎茸

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 読書しつつの酒肴動画、だんだん作るのも手馴れてきた。

 今回は胡瓜と椎茸を梅肉で和えて一杯やった。旨かった。

 動画の中で飲んでいる酒は、あいかわらず「会津ほまれ からくち 米だけの酒」である。

 動画の中で読んでいる本は、引き続き「世界教養全集 第1巻 哲学物語」(ウィリアム・デュラント著)である。

梅干に梅シロップに梅酒

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 そろそろ梅雨も終わる感じがするが、気象学上のアナウンスは関東甲信越地方にはなかなか来ないようだ。しかし今日一日など、日中は青空が広がり、雲の峰高く、実質既に梅雨明けだろう、という気がする。天気図には梅雨前線も見受けられないようだ。

 妻は青梅を沢山仕込み、梅酒と梅シロップを漬け込んだ。梅干は姑を手伝って、今年もたくさん分け前にあずかる。IMG_3937

 これらの中でも使い勝手が良くて旨いのが「梅シロップ」だ。香りも味もよく、梅酒とは違って子供が口に入れるのにも心配がない。

IMG_3939 梅シロップは、昔は浸透圧を使って果汁を吸い出すのにわずかにアルコールを添加したりしたものだが、今は昔と違って手早い作り方がある。

 すなわち次の如しである。

  1.  青梅1キロ、氷砂糖1キロを買い込む。
  2.  青梅はよく洗い、竹串や爪楊枝でヘタを綺麗に(えぐ)り取る。黴菌(ばいきん)がつかぬよう、できるだけきれいに作業する。
  3.  漬け込むための瓶は、使う前に熱湯やエタノールでよく消毒する。不潔だと腐る場合がある。
  4.  青梅をビニール袋に入れて冷凍庫に放り込み、完全に凍らせる。
     ここが肝心なところだ。冷凍することで細胞膜が十分に壊れ、アルコールを添加しなくとも果汁が出るようになるのである。
  5.  消毒した瓶にこのカチカチに凍った梅を、同量の氷砂糖と一緒に入れ、冷暗所に置く。
  6.  毎日瓶を震盪(しんとう)しつつ、概ね10日ほども経過すると、氷砂糖が全部なくなり、徐々に作用する浸透圧で梅の果汁が絞り出され、梅は搾りつくされた繊維のような姿に、そして、瓶には澄んで甘い、すばらしいシロップが引き出されてたまる。

 このシロップは、そのまま味わっても旨いし、ゼリーや寒天などの菓子の味付け、清涼飲料として冷水で割ったりかき氷にかけてよし、製氷皿で凍らせればなお珍しい氷菓、ウィスキーや焼酎に割り入れてよし、まったく飽きることのない口舌官能の楽しみとなる。

 但し、漬け上がったあとの梅の実は、梅酒を漬けた後のうまい梅と違って、完全に果汁を搾り取られたカスのような姿になり、食ってもあまり旨くないので、その点注意が必要だ。

梅干

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梅干の壜(あか)く澄む(くら)さかな   佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha 

梅干

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調える方も真剣なら

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 十数年来、妻が作る弁当を持って仕事に通っている。

 私の姑は梅干を拵えるのが上手で、これがなんとも言えず旨い。変な味付けなどしないのがコツらしく、塩と紫蘇だけで純然無垢に漬けてあるのだが、これがかえって複雑な味わいを生み、口に含めば含むほど不可思議の刺激があって旨いのだ。日光に当てた時に、塩分とあいまって、玄妙なる微生物の働きが生じるようだ。

 それをいつもたくさん貰う。そのため、愛妻弁当は、卵焼き程度のおかずをいくつか添えはするものの、私が喜ぶこともこれあり、めしの中心は「日の丸」にしてあることが多いのである。さすがは我が妻だ!俺という男を真髄までよく知り抜いている!日本万歳!!

 さて、この日の丸のめしには食いかたというものがある。

 単純に、梅干をつついてはこれを御菜にして、めしを規則正しく端から食っていくのも整然と筋道が通っていてよいが、これでは単なる及第点だ。なんとなら、この方法による場合、めしを半分まで食った時にちょうど梅干しが半分となり、梅干の下側の、梅酢が程よくしみた飯の処理に迷いを生じて、これを梅肉とともに食ってしまうことにつながり、この部分の味わいを無駄にしてしまうことになるのである(図1)。

図1 梅肉とともに梅干の下の飯を喫食した場合
梅干の下の飯がムダ

 梅干の下のめしは旨いから、これは決して無駄にしてはならぬ。

 したがって、弁当を食い始めるときに、この部分については単独で味わうべく、あらかじめ梅干を取り外すというやりかたがある(図2)

図2 あらかじめ梅干を退避する場合
梅干をよける

 だが、図中に示す如く、この喫食方法では、梅干本体の喫食経過配分を、梅干の下の飯の部分の量だけとりのけて食い進める必要があり、計算量がやや多く、快適に進捗することは困難である。

 そこで、次善の策として、梅干本体を解体し、あらかじめ飯にまぶしてしまうという方法が考えられる(図3)。

図3 梅干をあらかじめ解体して配分する要領
まぶした梅干

 しかし、図でもわかる通り、この食い方は汚らしい。子供がカレーを食うとき、あらかじめ全部混ぜてしまうようなもので、これでは大人とは言えず、姑が文字通り手塩にかけて熟成させた梅干に相対する姿勢として、果たして正しいやり方なのかどうかと思わず自省してしまわざるを得ない。

 そこで、私が採用しているのが、梅干本体をあらかじめ退避させる方法にアレンジを加えた、「対角配分喫食技法」である(図4)。

図4 対角配分喫食技法
幾何配分

 この方法は、まず、梅干を弁当箱の手前直下に退避させて梅干の下の味の染みためしの保全を図る。次いで、梅干を図に示す如く8つの対角領域に区切る。そうしておいてから、その区域をそれぞれ、弁当箱の左右の領域に対角線を想定し、梅肉の分量をめしに割り当て、規則正しく喫食する方法である。

 この方法は非常に優れており、きわめて美しく弁当を食うことができるが、唯一難点があり、それは「種」の処理である。

 だが、この欠点さえ補えば、現在のところはもっともすぐれた喫食技法と言えよう。

 何?「めんどくさいこと考えて弁当食ってるなあ」だって!?

 何を言う。妻が毎朝早起きして真剣に拵える弁当なのだ!調える方も真剣なら、食う方も真剣そのものなのである。また、姑がこの梅干にかける手間暇を思うと、とてものことにおろそかにはできないのだ!

 毎昼、日の丸弁当を前に悩み抜くことこそ、私と妻との昼ごとの、遠隔での魂の真剣勝負なのである。ああ、日の丸弁当万歳!