Facebookのボタン、1種類に戻らないかな

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 一昨年からFacebookには「いいね」「超いいね!」「うけるね」「すごいね」「悲しいね」「ひどいね」の6種類の気持ちをワン・クリックで表明可能なボタンが設けられた。

 その前は長い間「いいね(Like!)」のみであった。それが、ユーザの要望によって6種類に増やされたのである。私も最初はこれを歓迎した。

 だがしかし、これでは足りない。中途半端な拡張だと言わざるを得ない。

 Facebookでは意外に病気や怪我の報告をする人が多いが、これには「お大事に」という気持ちを送信したい。だが、アメリカ人には「お大事に」という心は理解不能らしい。

 また、訃報を表明する人もある。これに対して「悲しいね」の一択というのも、いかにもアメリカ人らしい。「ご愁傷さまでした」という気持ちと「悲しい」という気持ちは違う。また、満中陰の忌明けの人に贈るべき気持ちは「悲しいね」ということのみではない。

 災害などの困難をようやく切り抜けた人へ「大変でしたね」と見舞いの心を贈るのも、日本人にしかわからないらしい。こういう人に「すごいね」はないし、ようやく生活を再建しはじめた、という局面に「悲しいね」もない。だが、アメリカ人は「すごいね」で済むのだ。It’s Great、というところだろう。

 「ひどいね」などというボタンも、いかにもアメリカ人らしい。このボタンでは瞋恚(しんに)の気持ち以外、何も表明できない。日本人は、最近はそういう人も増えているとはいえ、瞋恚や憤怒のみを単純に噴出させにくい国民性を持つ。

 どだい、コミュニケーションに必要な「気持ちの表明」を世界通用標準に類型化しようなんてことは、ムリなのである。アメリカ人には「悲しい」という気持ちはあっても「ご愁傷さま」なんていう気持ちは、理解不能なのだ。逆に、戦地から帰った軍人に凱旋おめでとう、何人殺した!?……などと問いかけて祝い、「超いいね!」ボタンをクリックする気持ちなど、我々日本人には到底理解不能で、悪魔民族としか思えまい。

 だから、FBのボタンは一つに戻したらいい。そして、そのボタンはもとの「いいね Like」ではなくて、「心が動いた」という選択だけにしたらいい。他の「超いいね」とか「うけるね」なんて、不要だ。

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