上野藪蕎麦

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 承前、図書館で蕎麦の本など読んでいたら、俄然(がぜん)蕎麦を手繰(たぐ)り込みたくなるのである。

 近所の蕎麦でもいいが、せっかく駅前にいる。私の住む越谷から上野までは電車で一本、30分ほどである。上野の藪蕎麦にでも行って見よう。

 菊正宗を焼海苔で一合飲んで、それからのんびりと「せいろ」を手繰る。

 ふと思いついて、名店・池之端藪蕎麦の跡地はどうなったかなと思い、行って見た。

 すっかり更地になってしまっている。

 不忍池(しのばずのいけ)のほとりを歩いて帰ろうと思っていたら、なにか大規模な再開発工事中で、立ち入りできなかった。枯れ蓮の池に百合鴎(ゆりかもめ)の羽づくろいが眼を惹いた。

 

昼めし

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 今日の昼めし。皿饂飩(うどん)。海老プリプリ。

 ふと思ったが、よく皿饂飩の写真撮ってるなあ、俺。

 食おうとする時カラフルに感じられて、写真映えすると思うからだろうなあ。

かんだやぶそば

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 昨日から泊まり込みだった。

 草臥(くたび)れて帰りの電車に乗り、秋葉原の駅で乗り換えを思い止まる。

 いい蕎麦屋は日曜日には開いていないものだが、神田は例外で、「まつや」「かんだやぶそば」とも開いている。

 じゃ、今日はひとつ、「かんだやぶそば」で気晴らししようか、とする。

 いつものことだが混んでいる。臆せず並ぶ。なに、蕎麦屋の客の回転など速いものだ。10分も並べば入れる。

 菊正宗のぬる燗を一合。

 通しものに蕎麦味噌の一玉がついてくる。ここの蕎麦味噌は「まつや」や浅草の「並木籔」のような固練りとは違って、ふんわりと柔らかく仕上げてある。中に入っている蕎麦の粒も柔らかい。但し、味は鷹の爪が効いてピリッと辛い。これを少しづつ舐めながら呑む。

 お()まりに、盃一杯ほど酒の残っている頃おい、「せいろう」を一枚頼む。

 まことに幸福である。

 のんびりと半分ほども手繰(たぐ)った頃、隣に婦人客が座った。私より少しばかり年上に見える人だったが、私が手繰っているせいろうを見て、「あのう、あなたが召し上がっているのは、なんというお品ですか」と丁寧に聞いてきた。

「ああ、これですか、いや、これは、一番安い、メニューの一番上に載っている『せいろう』ですよ」

「そうなんですか。……いえ、ね、色が青いから、変わった、何か、茶蕎麦なのかな、と思ったんです」

 ここぞ得たり、と私こと不肖・佐藤、「なるほど、これはですね……」と、ご婦人に講釈して差し上げる。

 本物の新蕎麦はほんのりと緑がかるが、かんだやぶそばの蕎麦は、それに似せるよう、蕎麦の茎・葉を絞った汁で新蕎麦のような色・香りをつけてあるのだ。新蕎麦よりも強い緑に染まり、香りも新蕎麦に似る。そして、これなら新蕎麦の季節(晩夏~初秋)だけでなく、年中楽しめるわけである。

「へえ~、そうなんですか」

 聴けばご婦人は長野の人で、旅行で来ているという。新幹線の発車までの間、噂に聞く「かんだやぶそば」を探して来てみたのだそうで、「長野も蕎麦の本場なんですけれどね」と言いつつ、なかなか通好みの「牡蠣蕎麦」を注文している。

御酒 \770
せいろうそば \670
\115
\1,555
サービス -\5
合計 \1,550

 ご婦人が聞き上手なものだから、問われるままに、以前の火事のこと、近くの有名店「まつや」のこと、甘味処の「竹むら」、鮟鱇(あんこう)鍋の「いせ源」、とり鍋「ぼたん」、またこれらの店の建屋は全て東京都の文化財に指定されていること、そもそも神田連雀町は……などということをとりとめなく話した。感心して聞いてくれるので、話がはずんだ。

 ご婦人を見送り、ゆっくり蕎麦湯を飲む、

 越谷まで各駅停車で帰り、新越谷駅「VARIE」の1階、カルディ・コーヒーファームに寄って、「ボジオ・ランゲ・シャルドネ」という白ワインを一本買う。

 帰宅してワインを開ける。至福。

一杯

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 昆布を細く切り、そこへ醤油をかけまわして昆布醤油を作る。

 このまま一杯やってもいいのだが、思いついて蕎麦粉を出す。薬缶(やかん)の湯で捏ね、蕎麦掻(そばがき)を作る。

 蕎麦掻を昆布醤油につけて、それを肴に一杯。

永田町の彼女

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 彼女とのツー・ショットである。

 彼女は永田町に長年住んでいる。

 彼女は私と違って、大変有名だ。

 議事堂前を回っていく。

 茱萸坂。

 室町砂場・赤坂店。

 焼海苔で一杯。

 落ち着いた店内。蕎麦屋は午後の遅い時間に限る。

黒澤

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 本を読みに国会図書館へ行った。その帰りのことだ。

 最近、国会図書館の帰りには赤坂の室町砂場へ寄ることがほとんどだったのだが、今日はふと違う店に行った。

 衆議院議員会館の裏あたり、山王日枝神社との間の通りにある「黒澤」という店が、前から通り過ぎるたびに気になっていたのだ。

 高い店なのかなあ、と思ったが、表に出してある品書きを見てみると、確かに高いことは高いが、高いメニューばかりではなく、普通程度の値段のものも多くある。

 意を決して入ってみた。

 時間が中途半端なこともあったが、静かで、空いていた。

 まことに清潔な店内で、何か所か床の間風に切り欠かれた壁にかかっている額なども趣味が良い。

 入ってみて知ったのだが、映画監督の故・黒澤明に(ちな)んだ店であるらしい。

 奥の席で肉料理を出す店のようだが、気軽な「蕎麦席」もあり、高いものから安いものまでいろいろと食べられる店であることが分かった。

 蕎麦席に陣取ってみる。酒も肴もいろいろある。

 ともかく、身の丈に合ったところで、秋田の銘酒「春霞」の燗と焼海苔を取ってみた。

 焼き海苔は上等の分厚いものがよく熾った炭櫃(すみびつ)で出される。

 春霞が旨い。

 蕎麦もいろいろな品がある。盃一杯ほど酒が残っている頃おい、「せいろ」かな、とも思ったが、ちょっと気分を変えて、「田舎蕎麦」というのを頼んでみた。濃い色の太打ち蕎麦だ。

 食べごたえがあって、誠に旨かった。

春霞 864円
焼き海苔 648円
田舎蕎麦 756円
2,268円

 値段は安いというほどではないが、さりとてものすごく高いわけでもない。

 清潔で趣味が良く、落ち着いた店内でのんびりと酒と肴が楽しめ、蕎麦も旨く、良い店だった。

やべ……

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 初詣に行って帰ってきたら、ゾクッと寒気がし、途端に気持ち悪くもなってきて、食ったものを全部もどしてしまった。

 どうやら、ひょっとしてコレは……。

 ノロウィルスにやられたかな……?大晦日、腹が張り裂けるかってくらい、本場の牡蠣を貪り食ったもんなあ。天罰覿面(てきめん)かあ。……いや、悪事は働いちゃアいませんがね。

 まあ、ノロだなんだと騒がなくったって、

「飲み過ぎ喰い過ぎによる食あたり」

だわな、早い話が。

理屈っぽいな

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 いや、そんな理屈っぽいワケなんてネェよ。単にそいつがデブなだけだ。

本日の室町砂場・赤坂店

投稿日:

img_4952 今日も永田町の国会図書館へ調べものに行った。

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 もう最近のパターンになってしまっている「室町砂場・赤坂店」、やっぱり今日も行く。

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