洗う

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 帰宅してから晩酌の飲み料がないのに気づき、ひと風呂浴びてから近所のドラッグストア「ウェルシア」へ買いに行った。

 買いに行ったのはウイスキーと、地域猫に飼ってやる餌だったのだが、店のワゴンには時季らしく「ボージョレ・ヌーヴォー」が並んでいた。今日が解禁日なのである。

 新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)下、夜の街へボージョレを一杯やりに行くのも(はばか)られる世相柄である。ここはひと瓶(もと)めて帰り、今日は土曜、明日から金・土・日と週末、されば週末は家内・娘を交え、家の中で一杯きこしめすのがよかろう、と古財布の紙入れを(さら)う私なのであった。

 帰ってすぐにその瓶を仕舞(しま)った私だが、しばらくしてハッ、と気づいた。

 これは、新型コロナウイルス蔓延の本場、疫病(しょう)(けつ)の地、汚穢(おわい)共和国のフランス産ではないか。

 まさかのことに、瓶の内部はワインのアルコールが効いているからコロナウイルスが増殖しているわけはあるまいけれども、瓶の外側はどこの誰が触ったかもわからぬ。

 最近、ウイスキーを買うと、ウイルス対策のこともこれあり、仕舞い込む前に瓶の外側を水で洗うことにしているのだが、今日のボージョレ・ヌーヴォーの瓶は洗剤をつけて洗った。コロナウイルスは遺伝子が油膜で覆われており、石鹸や洗剤などの界面活性剤に遭うや、油膜が壊れ、「はらわたをはみださせて……」死滅するのであるそうな。