さえずり季題【451】は「土用鰻」です。今日は土用の丑で、しかも土曜日、夏の今時分に高カロリー高蛋白の鰻を食べることは、特段平賀源内の新意趣を論俎に乗せずとも理に適った事と言えるでしょう。
黍青く生簀に土用鰻あり 瀧春一#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha #saezuriha_odai
— SatoToshio (@SatoToshio) July 26, 2019
先週、今日の「さえずり季題」のお題当番が回ってきた。今日は「土用の丑」だ。それで、先週当番が回ってきた時から、今日は「土用鰻」で出題しようと決めていた。
朝早くに支度をし、出題する。
家の周りの夏草が梅雨を吸ってボウボウになっている。厚手のゴム手袋をはめて草抜きをする。ビニール袋3つがパンパンになった。散々蚊に刺される。
熱いシャワーを浴びてキンカンを塗りたくってひと段落する。
以前私が編集・作成した動画、「『カサブランカ』名場面ベスト3」というのがある。その中で、ピアニストのサムがヒロインの求めで「あの頃の曲」をせがまれて弾く名シーンがあって、ふと見たくなる。
A kiss is still a kiss
A sigh is just a sigh
The fundamental things apply
As time goes by
……なんぞと微吟して陶然となる。
昼、行きつけの蕎麦屋さんへ行く。このところの気に入り店、新越谷駅傍の「SOBA満月」。
今日の蕎麦前は「長芋の醤油漬け」で新潟の銘酒「吉乃川」を二合。
この店の酒の肴はシンプルで飽きの来ない、美味しいものが多い。
今読みかけの本を取り出す。平凡社の世界教養全集第3巻から、倉田百三の「愛と認識との出発」だ。「吉乃川」を呑みながら読む。
この店は趣味の良い音楽を低く流していることが多い。今日も耳になじむ曲が流れている。読書するのにちょうど良い。気持ちいい……。
と、そこでハッと気づく。これは、私が家でついさっきまで聞いていた「As time goes by」ではないか。しかも、繰り返し、繰り返し、流れている。
本当に
盃に一杯ほど酒の残っている頃おいに「おろし蕎麦」を十割の生粉打ちで頼む。
大根おろしが爽やかで旨い。蕎麦の香りがよい。言うことなしである。
「今日は花火に行かれるんですか?」と店主殿や奥様に聞かれて、「あ、いや、今日は台風6号による天候の影響で、中止と言う噂があるようですよ」などと、朝妻から耳で聞いたっきり、確かめてもいない情報を提供してしまった。結局、そのあと花火大会は実行されたのだから、ガセネタを流してしまったことになる。
SOBA満月さん、ガセネタ流してごめんなさい。
家に帰る。夕方まで本を読んで過ごす。いつの間にか眠ってしまう。
晩御飯に鰻丼が出た。多少値が張るけれども、季節のものだからやっぱり美味しく、またぞろ一杯やりつつ平らげる。
妻と連れ立って、近所の高所、「相生陸橋」へ花火見物に行く。多くの人が同じ目的で
子供さん、お父さん、お母さん、若者、老人、皆ひろやかに花火を楽しんでいる。表情も明るい。
台風の影響はほとんどないようで、しかも程よく風が吹き、涼しい。気象庁の梅雨明け発表は、関東甲信はまだだが、実感としてはもう梅雨明けと見てよかろう。
帰りにコンビニでアイスキャンデーを買い、娘どもへのお土産にする。