Pomp and Circumstance

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 昨日、エルガーの Pomp and Circumstance (威風堂々)の演奏を無性に見たくなり、YouTubeで動画をたくさん集めて、得意の「そればっかりの再生リスト」を作った。

 Pomp and Circumstance の動画を YouTube で集めようとすると必ずひっかかってくるのが BBC の「Proms」の動画である。

 かの国では夏が終わると「プロムス」とて、老若男女が王立アルバート・ホールに集まってクラシックを楽しむ習慣らしいが、その最終日のクライマックスにかかってくると、イギリスの第2国歌――戦前の日本でいえば「海ゆかば」というところだろう――とも言えるこの Pomp and Circumstance を演奏し、「Land of Hope and Glory」(希望と栄光の国)の歌詞を皆で大合唱するのである。

 集まった人々は手に手にユニオン・ジャックの大きなのを翩翻(へんぽん)(なび)かせて打ち振り、例の有名な「ドー、シドレーラーソー……」というトリオのところは、皆大きな声で


Land of Hope and Glory,
Mother of the Free,

……と歌うのである。

 このトリオの直前の、演奏が少し調子を下げて静かになるところでは、決まって誰かが赤ん坊の泣き声のような、「ぷ~……」という間抜けな音を立てて失笑をかうというのが毎年恒例のお約束らしく、オーケストラが真剣な顔でトリオのところに入ろうとするその時にこの音が入り、指揮者が「やれやれ……」というような身振りで肩をすくめて見せ、皆で笑うのだ。

 さておき、盛り上がりのところの歌詞なんざ、この高潮っぷりである。


God, who made thee mighty,
Make thee mightier yet

 翩翻(へんぽん)と英国旗がはためく中、ちらほらと他国の旗も混じるのだが、これは「友好国の旗も交える」習慣らしい。その中にチラッと一つか二つ、日の丸も交じっているのだ。YouTubeには毎年の Proms の動画が揃っているが、どの年の動画にも日の丸がある。これを寛容する英王室の鷹揚さたるや。

 心底、愛国歌を一般の人たちが心ゆくまで歌って楽しんでいるということ、老いも若きも男も女も子供も手に手にユニオンジャックを打ち振ってニコニコしていることがうらやましい。日本では君が代を歌ったり国旗を打ち振ったりするのは、私のような右翼とか変人とかヘンコのおっさんだけである。自分の国を好きな人が蔑まれるというこの日本の屈折っぷりが悔しく、神の恩寵をすら歌詞に乗せて晴れ晴れ堂々としている英国がうらやましい。日本の公式の場で天神地祇を(まつ)るようなことを言ったりしたら、左翼連中も朝日新聞も黙っちゃいないだろう。ヤッコさんたち、神の礼賛など悪しき戦前への逆行主義だと決めつけるに決まっている。


勤労感謝の日

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天皇陛下万歳

 祝日「勤労感謝の日」である。自宅の軒先に国旗を掲げ拝礼する。

 もとは皇室行事であり、その起源を古くは日本書紀の神武天皇紀にまでさかのぼる「新嘗祭」の祝日であった。国の(もとい)である農業生産物を帝が押し頂くが如く食し、天神地祇に捧げ奉るということは、ひるがえって勤労への感謝とも言い得るのであり、古式の新嘗祭と現代の勤労感謝の日はその根本において全く矛盾しないのである。